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除菌ウェットティッシュや殺菌石鹸は人体に危険!大口病院中毒死の「猛毒」を含有

文=小澤貴子/東京美容科学研究所所長
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自然の界面活性剤と合成界面活性剤の違い

 水と油を混ぜることを「乳化」といい、界面活性剤は乳化を容易にして安定させる作用があります。ところが、自然界にある乳化剤は、この作用がとても弱いのです。たとえば、ヘチマや洗濯に使用されていた、ムクロジに含まれるサポニン、卵のレシチン、牛乳のカゼイン、そして人間の皮脂に含まれる界面活性成分など、どれもこの力がとても弱いのです。そのため、酸性やミネラル分の多い温泉地、そして人の皮膚上では乳化力を失い、洗浄力がなくなるのです。

 石けんを入れた水槽と、歯磨き粉やシャンプーなど一般的な日用品に含まれる合成界面活性剤を入れた水槽に、それぞれアジを入れて泳がせた実験があります。石けん水の中ではアジが石けんのカスを食べて元気に泳いだのに対し、合成界面活性剤の中ではアジは7分後に死んでしまいました。死亡の原因は、エラの細胞が破壊されていたことでした。

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 前出したムクロジというのは、種子が羽根突きの羽の丸い部分に使われる落葉高木です。この木は東京・港区にある自然教育園の森の中にもありますが、「この実は野生鳥の貴重な食べ物です。持ち帰らないでください」との注意書きがあります。このように、自然界の界面活性剤は石けんもムクロジに含まれるサポニンも食べても問題のないものですが、なぜ合成界面活性剤になると細胞を破壊してしまい、場合によっては死に至るのでしょうか。

 水と油はとても仲が悪いのですが、実は石けんのような安全な界面活性剤や、私たちの細胞の膜自体は、油の棒の先端に、水を引き寄せる磁石がくっついたような構造をしています。この構造は合成界面活性剤も同じですが、こちらは磁力が非常に強い磁石があるようなものです。

 私たちの細胞は、リン脂質の2重膜構造といいますが、棒の隣に棒、磁石の隣に磁石が規則正しく並んでいる状態です。ここに合成界面活性剤の強い磁石が近づくと、弱い磁石が引き抜かれてしまい、「水と油は仲が悪い」という弱い相互作用で並んでいた細胞の規則正しい配置がランダムとなり、細胞膜に隙間が発生します。細胞膜の袋に穴が開けば、そこから内容物は漏れ出てしまい、細胞は死亡してしまうのです。これが合成界面活性剤による細胞毒で、アジのエラの細胞が破壊された理由です。

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