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激安レトルト食品は人体に危険!劣悪な食材を中国産の添加物や異常に濃い味でごまかす

文=南清貴/フードプロデューサー、一般社団法人日本オーガニックレストラン協会代表理事

レトルト食品のメリット

 レトルト食品というのは「気密性及び遮光性を有する容器で密封し、加圧加熱殺菌した食品」と定義されています。したがって、缶詰も一種のレトルト食品と考えられます。食品業界では一般に、いわゆる「加圧加熱殺菌全般」のことを指します。カレー、シチュー、パスタソース、ハンバーグ、ミートボール、スープ、麻婆豆腐、牛丼、中華丼、おかゆ、米飯類(レトルト米飯)などが多いですが、最近はごはんの上からかけるだけで、お茶漬けや丼などができるタイプのレトルト食品も開発されています。なるべく料理をしたくない人、またはそもそも料理をしない人に、重宝されているようです。

 レトルトとは、もともと蒸留釜という化学用語だったのですが、現在は一般的に、加圧下で100度を超えて湿熱殺菌することを意味します。レトルト殺菌に使用される袋をレトルトパウチと呼び、殺菌された食品をレトルト食品と呼びますが、缶詰の殺菌にずいぶん以前から利用されていた方法です。日本での本格的なレトルト食品第1号は、1968年に世に出て一世を風靡した「ボンカレー」(大塚食品)です。今でも、レトルト食品で最も種類が多いのはカレーで、それは独特の“レトルト臭”が、カレーの香りでわからなくなるからといわれています。

 現在のレトルトの殺菌温度は120度で30~60分というのが最も一般的な方法です。105~115度のセミレトルト、130度以上のハイレトルト(HTST)などもありますが、あまり使われることはないようです。食品の表面や内部には必ずカビ、酵母、細菌などの微生物が付着あるいは混入していて、水分が多い場合にはそれらが培養されて腐敗変敗を引き起こします。そのため、食品の保存方法として乾燥、塩蔵、低温貯蔵などが昔から行われてきたわけですが、フイルム包装による微生物完全遮断が容易になったことで、包装後の加熱殺菌も有効な保存方法として広く利用されるようになりました。

 レトルト殺菌した食品は無菌状態になるので常温流通が可能となり、流通業者にとっては間違いなく利便性が飛躍的に向上しました。また消費者にとっても、常温で放置しても大丈夫というのは、確かに便利です。

南清貴

南清貴

フードプロデューサー、一般社団法人日本オーガニックレストラン協会
代表理事。舞台演出の勉強の一環として整体を学んだことをきっかけに、体と食の関係の重要さに気づき、栄養学を徹底的に学ぶ。1995年、渋谷区代々木上原にオーガニックレストランの草分け「キヨズキッチン」を開業。2005年より「ナチュラルエイジング」というキーワードを打ち立て、全国のレストラン、カフェ、デリカテッセンなどの業態開発、企業内社員食堂や、クリニック、ホテル、スパなどのフードメニュー開発、講演活動などに力を注ぐ。最新の栄養学を料理の中心に据え、自然食やマクロビオティックとは一線を画した新しいタイプの創作料理を考案・提供し、業界やマスコミからも注目を浴びる。親しみある人柄に、著名人やモデル、医師、経営者などのファンも多い。

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