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次々と取引先が倒産……それでも生き残った会社の社長が社員に伝えた言葉とは?

新刊JP
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 社長のメッセージは継続的に発信されており、2005年の年明けには「確かにこの6-7年かけて贅肉を落とし、こじんまりした会社にはなりましたが反面何となく活気の無い、元気の無い会社に成り下がった様な気がします」と発破をかけている。

 危機の時に、社長が何を考えているのか、そのメッセージをしっかり伝えること。それが、ロイヤルという会社が、リストラを経て不況の荒波を乗り切れた大きな要因の一つだったのではないだろうか。

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 またもう一つ、取り上げたいロイヤルの歴史がある。それは、商標権(真贋)にまつわる訴訟だ。

 書籍のタイトルとなっている「本物だけを世界から」という言葉は、ロイヤルの会社案内の冒頭で使われている、社を象徴するキャッチコピーである。

 この「本物」は超有名ブランドの「本物」という意味であり、ブランドのほぼ100%すでに日本に総代理店があったり、現地法人が設立されたりしている。そのため、ロイヤルの並行輸入というビジネスの特性上、日本の総代理店からのクレームは絶えず発生している。

 例えば、スニーカーのブランドであるコンバース。日本では伊藤忠商事がコンバース・ジャパンの商標権を取得していたが、ロイヤルはアメリカのコンバースから並行輸入をして日本で卸していた。

 ロイヤルは伊藤忠から販売ストップと在庫処分の通知を受け、裁判沙汰に。その後、どのような流れになったのかはぜひ本書を読んでほしいが、「本物」にこだわる中根氏の姿勢はまったくブレることがない。

 変化が激しい時代において、荒波を耐えて生き残ってきた会社の歴史を辿ることで、たくさんの学びを吸収できる。

 行き詰まりを感じているときにこそ、この一冊を手にとってみてはいかがだろうか。

(新刊JP編集部)

※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。

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