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新田龍「あの企業の裏側」

電通並みブラック&違法行為満載の企業!社員に罰金、丸刈り強要…泣き寝入り強いる労基署

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・社長や上司からの恫喝を含めたパワハラ、セクハラが横行している
・遅刻や指示違反に対して都度罰金が発生。インセンティブ(売上報奨金)からの天引きとなり、「積み立てて会社行事に使う」と説明されているが、実際は会社が着服している
・経営者が日常的に「自分は昔、暴力団の構成員だった」などと反社会的勢力とのつながりを吹聴している
・命令違反者に対して、強制的に丸刈りにしたり、経営者が暴行を加えたりするなどの制裁がある

 こうしたA社の行為は、法的にどのような問題があるのであろうか。弁護士法人ALG&Associates執行役員・弁護士の山岸純氏は、次のように解説する。

「まず、『人材募集時の勤務条件に関する説明内容と実際の勤務条件との違い』についてですが、たとえば、自社のサイトなどで直接募集しているような場合、勤務条件に関する説明内容と実態が異なれば、職業安定法65条8号違反として、6月以下の懲役か30万円以下の罰金が科せられる可能性があります。

 なお、ハローワークの募集内容が実態と異なるという苦情が1年間に1万件を超えていることを受けて、厚生労働省は今年の6月、自社のサイトだけでなく、ハローワークや求人サイトなどに虚偽の勤務条件などを載せた求人情報を掲載した場合にも罰則を設ける法改正を行うよう報告書を出しています。虚偽の求人情報は、今後も厳しく取り締まられることになりそうです。

 次に、『罰金』についてですが、労働基準法24条は、『賃金は、労働者に、直接、その全額を支払わなければならない』と記載しており、『罰金』と称して一部の賃金(給料)を払わないことは労働基準法24条に違反し、こちらのほうが『罰金』という刑罰の対象となります(労働基準法120条)。なお、従業員から天引きしたこれらの『罰金』を着服すれば、刑法上の業務上横領罪として10年以下の懲役刑が科される可能性があります。

 また、『暴力団の構成員だった』などと吹聴すれば脅迫罪(2年以下の懲役または30万円以下の罰金)が成立する可能性もありますし、『強制的に丸刈り』なら強要罪(3年以下の懲役)、『暴行を加えたり』すれば傷害罪(15年以下の懲役または50万円以下の罰金)か暴行罪(2年以下の懲役、30万円以下の罰金など)が成立する可能性があります」