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有馬賢治「今さら聞けないマーケティング 基礎の基礎講座」

新垣結衣出演の広告は事故でも絶賛、矢口真理は出演しただけで批判&放送中止、なぜ?

解説=有馬賢治/立教大学経営学部教授、構成=A4studio

有馬 ただSNS時代だからこそ、“意図せずに”パブリシティになるケースも多いんです。よく聞く「炎上商法」などもそうですよね。芸能人などに多いですが、発言したことがネットで叩かれることによって話題となり、その類の仕事が急増するといったパターンです。どんな内容だとしてもメディアに乗っかることで知名度につながるので、あえてそういった言動をするタレントさんが最近では増えてきた印象です。

――企業であえて炎上させて話題を集めることは可能ですか?

有馬 マイナス面で話題になってもリピーターを獲得することは難しく、企業でわざと炎上商法をするのは多少無茶ではないでしょうか。ただ意図せず炎上商法的となった例でいいますと、以前、日清がカップヌードルのCMを、矢口真理さんを起用して過去の自身の不倫をネタにするような内容にしたところ、批判があがってしまってCMがすぐに放送中止されるといった事態がありました。ですが、非常に話題になったためにYouTubeでわざわざそのCMを視聴する人がたくさん現れ、結果的に「カップヌードル」という商品をリマインドしてもらう効果を得たわけです。

――コーセーの「雪肌精」のポスターに映る女優、新垣結衣さんの瞳の中にスタッフが映り込んで話題になったこともありました。こちらは特に批判されることもなく、むしろ過度な写真加工をしない新垣さんの美しさにスポットが当たり、商品としてもプラスイメージで一部メディアに取り上げられました。

有馬 それはたまたまいい方向に働いたケースでしょうね。意図せずプラスにプロモーションできたとすればそれは最も効果的ですが、一般の人がツイートした内容が拡散されて、その話題性でマスコミが記事を書くことも非常に多い時代です。どのように切り取られるか分からない以上、世の中に好印象のイメージだけ持ってもらい続けるプロモーションというのは非常に難しく、企業側も細心の注意を払って活動をしなくてはいけない、といえるでしょうね。

――ありがとうございました。
(解説=有馬賢治/立教大学経営学部教授、構成=A4studio)

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