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星野達也『文系お父さんのための、テクノロジー講座』

乳酸菌ショコラ、バカ売れの理由…チョコの欠点を利点に転換、体に良い乳酸菌が百倍届く

文=星野達也/ノーリツプレシジョン取締役副社長、ナインシグマ・ジャパン顧問

 この商品が実現した背景にあるのは、これまでチョコレートの弱点とされていたその消化の悪さだ。つまり、「胃で消化されない」というチョコレートの弱みを強みに変えたからにほかならない。

 また、常温保存が難しい乳酸菌を、1年間常温で保存することを可能とした技術も、商品開発を後押しした。つまり、いつでもどこでも、おいしく乳酸菌を摂ることできるようになったのである。

売上絶好調

 発売以降売上は好調で、当初計画の140%で推移するとともに、半年で20億円の売上を記録した。半年間のうちに、日本人の約18人に1人が購入した計算だ。500種類の商品がしのぎを削るチョコレート市場においては、破格の売れ行きである。これこそ、チョコレートの弱みを逆手にとることで強みにかえた、アイデア商品ではないだろうか。

 ただし、食べすぎには要注意。必要な乳酸菌を摂取するためであれば、ひと箱食べる必要はない。何しろ、ほかの乳酸菌食品の100倍近く腸まで届くのだ。健康に良いからといって摂りすぎると、カロリーの取りすぎで逆効果になる。ご参考まで。
(文=星野達也/ノーリツプレシジョン取締役副社長、ナインシグマ・ジャパン顧問)

星野達也/ノーリツプレシジョン株式会社 代表取締役社長、ナインシグマ・ジャパン顧問

星野達也/ノーリツプレシジョン株式会社 代表取締役社長、ナインシグマ・ジャパン顧問

東京大学工学部地球システム工学科・同大学院修了。ルレオ工科大学(スウェーデン)客員研究員。1999年に三井金属鉱業入社、マッキンゼー・アンド・カンパニーを経て、ナインシグマ・ジャパン(現ナインシグマ・アジアパシフィック)を共同創業。研究開発費100億円以上の企業を対象に、150社とプロジェクトを実施し、オープン・イノベーションのビジネスモデルを国内で展開する。2016年ノーリツプレシジョン株式会社入社、2017年同社 代表取締役社長に就任。

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