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金子智朗「会計士による会計的でないビジネス教室」

大学4年で何も身につけない日本の若者、貧国ミャンマーの若者のやる気に圧倒的敗北

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 確かにインフラ面で未整備な面はまだまだ多い。未舗装の道路は多く、自動車の通行を明らかに前提としていない細い道が多い。停電も日に何度も起こる。電車はまったく時刻表通りに運行されないから、市民の足としてはほとんど利用されていない。役所などの行政サービスもかなりお粗末らしい。しかし、今のミャンマーの勢いを見ると、あっという間に整備されていくような気がする。舗装されていない道に野良犬がうろうろしている風景は、急速に発展を遂げることになる昭和40年代の日本に重なって見えた。

勉強熱心な若者


 さらに感銘を受けたのが、若い人たちの勉強熱心さだ。

 私たち一行は、若い人たちにさまざまな教育を無料で行っているという寺院も視察した。寺院が寺子屋のようにして無料で若者に教育するのはミャンマーの伝統らしい。そこでは外国語、IT、そして会計までも教えており、10代後半から20代前半の高卒もしくは大卒ぐらいの多くの若者が学びに来ている。

 その日の教室はぎっしり満員で、おそらく200人くらいはいたと思う。それでもちょうど学期の変わり目の時期で「今日は集まりが悪い」とのことだったから、実際は相当多くの若者が学びに来ているようだ。

 私たちが見せてもらったのは日本語のクラスだった。ミャンマーでは今や日本語は英語と1、 2を争う人気外国語だそうだ。それは日系企業に就職したい若者が多いことを意味している。

 何より驚いたのは、学生たちの熱心さだ。流暢な日本語を話すミャンマー人の先生の説明に熱心に聞き入り、先生の後について全員が大声で日本語を復唱していた。それだけ多くの学生が大声で復唱する様は圧巻だ。ユーモアあふれる先生なので、教室には笑いも絶えない。早ければ小学校高学年ぐらいから斜に構えて授業に臨む日本の子供たちとなんと違うことか。

 そういえば、数年前にベトナムにあるとある日系メーカの工場を見学させてもらったとき、そこの日本人工場長が「ベトナム人の若者は本当に勉強熱心です。日本の若者に見習わせたいくらいです」とおっしゃっていた。そして、こうおっしゃった。

「ベトナム人は、がんばればがんばっただけ、今日より明日のほうが確実に豊かになれると思っている。そう信じられる国なんです。だからがんばるんです」。