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ツタヤ図書館 古本を市場価格の9倍で大量購入の疑い…1冊ごとの価格精査せずどんぶり勘定

文=日向咲嗣/ジャーナリスト

教育委員会の答弁の不当性

 一般的な感覚では、消費者が個人で少量購入するより、事業者が一括で大量注文したほうが確実に安いはずだ。また、定価120円の商品が市場では90円で売られていたとしても、役所が120円で買うようなことは、異論はあるにせよ珍しいケースではない。だが、市場価格100円のものを920円で買うことは、許されないのではないか。

 さらに、担当課長は「輸送費がかかる」と述べているが、先述したように納本業者の送料は「別に1冊11円」と藤原議員が算定済みだ。加えて、見積書によると装備業者への送料も別途1箱400円計上されている。

 担当課長は、特定分野の大量選書には手間暇がかかるといった答弁をしているわけだが、選書を担当したのはCCCであって、納入する古本業者ではない。それが図書の単価に反映される理由にはならない。担当課長の言い訳を藤原議員は、こうバッサリ切り捨てている。

「1冊1冊の単価をはっきりさせて買った上で、そういうことを言うんだったらまだわかります。(略)土砂を買ったり砂を買うのとは、訳が違う。一方では1冊1冊吟味しながら、値段は問わないというのは、これはやはり私はおかしいと思います。それをおかしいとも答えられない教育委員会は、なおおかしい」

 新図書館の蔵書が「一山いくらの土砂」と同じ扱いで売り付けられた行為を「問題なし」とする市教委の答弁を、果たしてどれだけの市民が是認するのだろうか。
(文=日向咲嗣/ジャーナリスト)

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