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風俗、東京五輪で壊滅危機か…梅毒など性病増加が深刻化、高齢者の風俗店利用増も原因

文=平岡令/ジャーナリスト

 では、なぜ今梅毒が増えているのだろうか。

「梅毒だけではなく、エイズや淋病、クラミジアなど性感染症が全体的に増加傾向にあります。いずれも、治療薬の開発によって危機感が薄れてきたこと、勃起治療薬の普及で性感染症に対する意識の低いシニア層が安い風俗店で遊ぶようになったこと、などが原因と考えられています。また、感染症の検査を徹底していない風俗業者もあるため、問題は深刻です」(同)

「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」(風営法)は、営業時間や未成年者の労働の規制などに関する規定が中心で、衛生管理については規定していない。性病の検査は、業者の判断で行われているのが実情だ。

「大手の業者は、検査にもそれなりにお金をかけていますが、激安店などは事実上放置しています。働く側も、病気が見つかれば休業を余儀なくされて収入が減ってしまうので、検査をしたくないのが本音です」(同)

 では、性病の感染を防ぐ方法はあるのだろうか。

「性感染症は粘膜から感染するため、コンドームだけでは防げません。キスでもうつることはありますし、オーラルセックスのときにコンドームを使う人は少ないでしょう。身に覚えのある方は、定期的に検査をすること、あまり安いお店を選ばないことを勧めます」(同)

風俗業界は若者客が激減、中高年や外国人頼みに

 また、吉原をはじめとする風俗業界は客層の変化も著しい。

「最近は、本当に若いお客様が減りましたね」

 ある高級風俗店のマネージャーは、こうため息をつく。

「非正規雇用が増えてお金がないこともあるのでしょうが、草食化といいますか、ずいぶんおとなしい印象です。周辺を歩いて写真だけ撮ってお帰りになる若い男性のグループも目立ちます。かつてのように先輩が後輩を連れてきて、『筆おろし』をさせてやるということもなくなりました。インターネットでは多くの無料動画も配信されていますから、さらに足が遠のくのではないでしょうか」(風俗店マネージャー)

 これに対して、お金に余裕のある中高年層が吉原などの高級店に通う姿は、しばしば見受けられる。

「裕福なシニアのお客様が中心なので、吉原には介護の資格を持つスタッフも増えています。また、外国のお客様も多いですね。英語や中国語、ハングル文字の料金表をつくったり、英会話を勉強したりするスタッフもいます。中国人の“爆買い”のような来店は減りましたが、若いお客様が減った分、なんとかインバウンド(訪日外国人観光客)で補填できているところです。外国の方にも『日本のソープ嬢はレベルが高い』と評判なのですが、政府は風俗街を『犯罪の温床』と見ているようで、不安もありますね」(同)

 ハリウッドスターもお忍びで訪れるという「YOSHIWARA」を楽しみにしている外国人観光客は多いが、五輪を前に「浄化」されてしまうのだろうか。

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