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草なぎ剛、『嘘の戦争』で怒りの演技でセリフを口にした瞬間に「あれ?」と感じる問題

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「Thinkstock」より

 元SMAP・草なぎ剛主演の『嘘の戦争』(フジテレビ系)が、3月14日に最終回を迎え、平均視聴率11.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)を記録。初回から2ケタ台をキープし続け、全話平均も11.25%と、視聴率不振が叫ばれるフジにしては上出来の結果といえる。

 草なぎが演じた天才詐欺師・一ノ瀬浩一は、幼少期に家族を殺されており、事件を「一家心中」として処理させた二科興三(市村正親)への“復讐”に燃えていた。最終回では、浩一が仁科家の長女・楓(山本美月)を監禁し、殺したと見せかけることで、興三を絶望させるという復讐劇を展開。

 また、浩一は終盤、家族が殺されるきっかけの事件に関与していた仁科家の長男・晃(安田顕)によって腹を刺され海に転落したが、実はこれも浩一が仕組んだ“芝居”だった……というように、最後まで「嘘」だらけの内容で視聴者を楽しませた。

 さて、私は前回、草なぎは「草なぎっぽい役」でないと違和感があると指摘し、最終回を見てもその思いは覆らなかったものの、彼の「泣きの表情」に関しては評価しているので、そこにも触れておきたい。個人的には、やっぱり素朴な役柄でさめざめと泣く草なぎが一番自然だと思っているが、『嘘の戦争』では、涙と同時に怒りが溢れているかのような泣き方を披露していることが多かった。草なぎの表情には、憎悪とやるせなさが共存していて、本当に見事だった。

 ただし、見事なのはあくまでも「泣きの表情」であり、残念ながら「泣きの演技」ではない。やはり、草なぎが一言、怒りに満ちたセリフを口にしただけで、その瞬間に「あ、やっぱり違和感があるな」と思ってしまった。声質が基本的に優しいからだろうかとも思うので、しゃべらなければいいのかもしれない。

 ところで、草なぎにばかりアレコレ言っている私だが、同ドラマでもっとも気に入っていたのは山本演じる楓だ。いや、むしろ楓を演じた山本だ。作中で唯一のピュアキャラだった楓に癒やされていた視聴者も少なくないだろうし、私もそのひとりだが、さらにいうと演技力のない山本が楓を演じたことは「ちょうどよかった」と思っている。山本の不安定さが、そのままピュアな楓の頼りなさとして映り、「守ってあげたい」「この子が裏切られたら可哀想」と思わせる材料になっていた。

 演技がうまいに越したことはないが、山本と楓という役に関しては、キャスティングした人に拍手を送りたい。ついでに、草なぎの次回作には、セリフなしで泣くシーンをたくさん盛り込んでほしい。
(文=美神サチコ/コラムニスト)

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