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理央周「マーケティングアイズ」

最近やたらとコインランドリー激増のワケ…家事時間短縮、新型店は「くつろぎ」の場所

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 コンビニエンスストアが単に物を売る場所ではなく、公共料金を払ったり、荷物を発送する場所になったのと同じで、コインランドリーも単に洗濯をする場所ではなく、時間を有効に使えるという価値を付加することで、需要の拡大につながったのだ。

 政府や経団連が呼びかけている「プレミアムフライデー」などは、私たち事業者側にとっては一大チャンスといえるだろう。

 同時に考えるべきは「自分の業界を破壊する黒船」に備えることであろう。大型コインランドリーが増えれば、既存のクリーニング店やクリーニング代行サービスなどは需要を奪われる可能性が高い。このリスクには常に備えておくべきだろう。

 具体的には何をすべきだろうか。

 大きな市場の流れで需要拡大がある、と踏んだら、消費者目線で潜在需要を探ればよい。潜在需要そのものは視覚化や数値化が難しい。また消費者自体も気づいていないため、リサーチをしても出てこない。観察し、仮説を立て検証するしか発見できる方法はない。

 そのために、ターゲット層の属性を規定し、彼らがどこで何をするかを想定し、観察しにいくことで、「こんな価値観があるだろう」という仮説を立てることから始める。そして、少しずつ具体化して実践し、行けると思ったら本格化すればよい。いわゆるテスト・マーケティングだ。

 コインランドリー業界の拡大からも、やはり学べることは「顧客の創造」である。
(文=理央周/マーケティングアイズ代表取締役、売れる仕組み研究所所長)

●理央 周(りおう めぐる、本名:児玉 洋典)
マーケティング・コンサルタント、企業研修講師。1962年生まれ。静岡大学人文学部卒。フィリップモリスなどを経て、インディアナ大学経営大学院にてMBAを取得。アマゾンジャパン株式会社、マスターカードなどで、マーケティング・マネージャーを歴任。2010年に起業。収益を好転させる中堅企業向けコンサルティングと、従業員をお客様目線に変える社員研修、経営講座を提供。2013年より関西学院大学 経営戦略研究科准教授として教鞭をとる。著書は『「なぜか売れる」の公式』(日本経済新聞出版社)、『仕事の速い人が絶対やらない時間の使い方』(日本実業出版社)など。商工会議所や経営者会での講演、テレビ・ラジオ・新聞・雑誌への出演、寄稿も多数。
【HP】http://www.businessjin.com/