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清原「二度と手を出さないとは言えない」…薬物依存症は本当に「治る」のか?完治はない?

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釈放される清原和博被告を乗せた車(写真:Motoo Naka/アフロ)
 CHAGE and ASKAのASKA清原和博、高知東生、少しさかのぼれば酒井法子……と、覚せい剤の所持・使用で逮捕される有名人は後を絶たない。しかし、そのたびにメディアは大々的に報道するが、ASKAや清原にその後、どのような治療が行われたのかはあまり知られていないのが実情だ。


「薬物依存症の治療は、施設や病院ごとの考えに基づいたプログラムを採用しているため、一概に『もっとも有効な治療法はこれ』ということは言えません。ただし、オーソドックスな治療法はいくつかあります」

 そう話すのは、一般財団法人ワンネスグループ共同代表の三宅隆之氏だ。知られざる薬物依存症治療の実態や最新の治療法について、三宅氏に詳しく聞いた。

清原も行った「条件反射制御法」とは?


 清原が受けたことで一時、話題となった「条件反射制御法」。これは、薬物乱用からの脱却を目的としたプログラムだ。

 条件反射制御法とは、自分の脳にインプットされている「快楽の条件」をバラバラにする治療法だ。具体的には、生理食塩水の入った注射を繰り返し打つことで、「注射をしても、以前のような快楽は得られない」と患者に認識させるのだという。この条件反射制御法は、清原が行った治療法でもある。

 しかし、条件反射制御法は「身体的な依存」を取り除くには適しているかもしれないが、「精神的な依存」からの脱却は難しい面があり、一部には懐疑的な見方もある。

「薬物依存だけではなく、アルコール依存、ギャンブル依存など、どんな依存症を治療するにしても、精神的なケアは不可欠です。依存症患者は、心になんらかのトラブルや問題を抱えているケースがほとんど。治療では、なぜ薬物による快楽を求めてしまったのかなど、薬物に依存する根本的な原因を探る必要があります」(三宅氏)

 この精神的なケアを目的とする治療法のひとつに、「認知行動療法」がある。中立的な立場から患者の支援を行うファシリテーターを1人置き、複数人のグループで話し合いながら、「どんなときに薬物を使いたくなるのか」「何に対して不安に思うのか」など、「引き金」や「スイッチ」を自覚し、対処法を探していくといったことが行われる。

 また、薬物依存の根本原因を「負の感情の対処法」と捉えて、負の感情を他人に表現するというトレーニング(エモーショナル・リテラシー)を取り入れているところもある。「自分の行動を見つめ直し、結果的に薬物から離れることができるようになる」と三宅氏は話す。

「心のなかになんらかの問題があり、それが薬物に依存するきっかけとなっているなら、まずはこの『心の問題』を解決することが何よりも重要なのです」(同)