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サッカー日本代表、タイに快勝でも進む世代交代…「常連組」のひどいパフォーマンス

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久保裕也(YUTAKA/アフロスポーツ)

 3月28日、サッカーの2018FIFAワールドカップ(W杯)のアジア最終予選で、日本はタイと埼玉スタジアムで対戦した。この試合の前に、同組のオーストラリアがアラブ首長国連邦(UAE)に勝利したため、暫定的に日本を上回っており、仮に日本が負ければW杯出場圏外の3位に転落する状況となった。

 また、相手は最終予選6試合で1勝もしていない最下位とあり、勝って当たり前という試合で、何点差をつけることができるかが注目点だった。とはいえ、何が起こるかわからないのがサッカーであり、タイも勝てないまでも上位チームに善戦を繰り広げているチームなので、油断はできない。

 そんななかで19時35分、日本ボールでキックオフした。タイは引いて守り、カウンターを仕掛けてくるだろうという多くの専門家の予想に反し、前線から激しくチャージをかけて序盤はお互いにボールが落ち着かない状況。

 だが前半8分、久保裕也(ベルギー、KAAヘント)が深い位置からクロスを送り、それを香川真司(ドイツ、ボルシア・ドルトムント)が鋭いキックフェイントでディフェンスをかわしてシュートを決め、試合の主導権を握った。

 同19分には、再び久保のクロスから岡崎慎司(イングランド、レスター・シティFC)がダイビングヘッドで2点目を決めた。さらに久保は、後半12分に自らドリブルで中央に切れ込み、豪快にゴール右上にシュートを決めてチームに3点目をもたらした。

 長らく日本サッカーを牽引してきた本田圭佑(イタリア、ACミラン)からレギュラーの座を奪いつつある久保は、この試合でも1ゴール2アシストと結果を残した。彼がこの試合のマン・オブ・ザ・マッチであることに異論を唱える人はいないだろう。

 その後も攻撃の手を緩めない日本は、吉田麻也(イングランド、サウサンプトンFC)がコーナーキックから高い打点のヘディングを叩き込み、ダメ押し点を取った。

 大量点でもあきらめないタイは、最後まで攻撃に執念を見せ、終了間際にペナルティ・キック(PK)を獲得。だが、日本の守護神・川島永嗣(フランス、FCメス)がファインプレーで止め、タイにゴールを許さなかった。

 結局、日本は4対0で快勝した。

世代交代が加速か

 日本時間24日に行われたUAE戦と同様、この試合でも、世代交代の波が押し寄せていることを強く印象付けた。それは、若い世代の台頭だけではない。長らく不動のレギュラーだったメンバーたちの衰えが如実に表れていたからだ。

 3試合連続で先発から外れた本田は、後半途中から出場したが、パスの精度も低く、ボールを失うシーンもたびたび見られた。もともとプレースピードが速くない本田は、フィジカルの強さを生かしたボールキープ、周りを生かしてチャンスメイクする能力が売りだが、そのいずれも影を潜めている。

 本田だけではない。この試合終盤でタイにPKを与えた長友佑都(イタリア、インテルナツィオナーレ・ミラノ)も終始精彩を欠いた。香川も、得点シーンこそキレのある動きを見せたが、それ以外の時間帯ではボールに絡む回数が少なく、持ち味を発揮したとはいいづらい。酒井宏樹(フランス、オリンピック・マルセイユ)、山口蛍(セレッソ大阪)、森重真人(FC東京)といった代表チームの常連選手たちがひどいパフォーマンスだった。
 
 ケガで欠場した大迫勇也(ドイツ、1.FCケルン)や久保が所属チームで活躍し、代表チームでも躍動している。同様に、所属チームで目覚しい成長を遂げている選手は、積極的に代表に登用して、新しい風を吹き込んでほしい。

 保守的な考え方の持ち主であるヴァヒド・ハリルホジッチ監督は、なかなか選手の入れ替えをしないが、「活躍すれば代表入りできる」と希望を与えることは、代表入りしていない選手たちのモチベーションを高め、日本サッカー全体の底上げにもつながるはずだ。

 いずれにせよ、このW杯最終予選から来年のW杯本戦までの間で、代表チームの世代交代は確実に進むだろう。
(文=江田和夫/スポーツジャーナリスト)

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