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2023.06.02 19:44
2017.04.18 00:10
石原結實「医療の常識を疑え!病気にならないための生き方」
稀勢の里、優勝の要因は2日前の怪我か…全身にH.S.P.生成で運動能力ピークに
発熱すると、全身60兆個の細胞内で、傷んだ細胞の修復や免疫力の増強を促進するために、「H.S.P.=heat shock protein」がつくられる。H.S.P.は、40~42℃くらいのやや熱めの湯に入っても、1日後から増加し、2日後にピークになる、とされている。このときに免疫力が増強するため、手術の日に「H.S.P.」が最高値になるような「マイルド加温療法」を行っている病院もある。
このH.S.P.は、運動能力を向上させる働きもあるという。よって、試合のある日の2日前に、熱めの風呂に入るとよい結果が出る、という研究報告もある。
H.S.P.はその名のごとく、最初は「発熱」によりつくられると考えられていたが、その後の研究で、「疲労」「骨折」「飢餓」「手術」「梗塞」「外傷」などのストレス(体に対する負担)でも産生が高まることが明らかにされた。
よって、外傷(怪我)により、H.S.P.が人体を構成する60兆個の細胞内でつくられ、免疫力をはじめ運動能力を向上させることで「怪我のときに出場したら、ホームランが打てた」などという「怪我の功名」が起こるのではないだろうか。
稀勢の里は怪我の2日後の千秋楽、つまり「H.S.P.の産生がピーク」になるときに、照ノ富士と対戦した。
稀勢の里の「精神力」「横綱としての責任感」のほかにも、この「H.S.P」も想像以上の力を出すのに一役買ったのではなかろうか。
(文=石原結實/イシハラクリニック院長、医学博士)
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