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「相馬勝の国際情勢インテリジェンス」

米国、北朝鮮と戦争臨戦状態に…中国も金正恩抹殺を支援、情報工作に米国が総力結集

文=相馬勝/ジャーナリスト
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 また、同紙は4月の別の論評で、米国が関連施設を空爆するなど「外科手術式攻撃」を選択しても、中国は「外交手段で抵抗すべきで、軍事介入する必要はない」として、米軍による対北攻撃を容認する姿勢を示している。

 これは「平和的解決が北朝鮮問題を解決する唯一の方法」「対話であれば公式でも非公式でも、2カ国でも、3カ国でも、4カ国でも、中国はすべて支持する」(いずれも王毅中国外相の発言)という中国の従来の公式的な対北方針からはかけ離れている。

 こうしたなかで、北朝鮮は金委員長立会いの下で、5月14日に新型中長距離弾道ミサイル実験を強行しており、これがどういう結果を招くかは自明だけに、極めて確信犯的行為であることは間違いない。ノルウェーでの米中による非公式協議が行われたとの報道もあるが、北朝鮮代表は米州局長という局長級であり、金委員長と比較すべくもない。対話に応じた米側はミサイル発射実験で「騙された」と思ったに違いない。

 トランプ米大統領と習近平国家主席を本気で怒らせたら、金委員長の命脈はそこで尽きてしまうに違いない。そのレッドラインは第6回目の核実験の強行であり、それは、もはや時間の問題とも受け取れるのだが、果たして――。
(文=相馬勝/ジャーナリスト)

相馬勝/ジャーナリスト

相馬勝/ジャーナリスト

1956年、青森県生まれ。東京外国語大学中国学科卒業。産経新聞外信部記者、次長、香港支局長、米ジョージワシントン大学東アジア研究所でフルブライト研究員、米ハーバード大学でニーマン特別ジャーナリズム研究員を経て、2010年6月末で産経新聞社を退社し現在ジャーナリスト。著書は「中国共産党に消された人々」(小学館刊=小学館ノンフィクション大賞優秀賞受賞作品)、「中国軍300万人次の戦争」(講談社)、「ハーバード大学で日本はこう教えられている」(新潮社刊)、「習近平の『反日計画』―中国『機密文書』に記された危険な野望」(小学館刊)など多数。

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