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アグネス・チャンが語る、私が3人の子どもを名門スタンフォード大学に合格させた方法

構成=森井隆二郎/A4studio
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アグネス イライラすることがあっても、時間が経てば元に戻る。自分のせいでも親のせいでも社会のせいでもなく、ホルモンのせい。それを知っていればセルフコントロールが上手になり、勉強への集中力も上がるでしょう。近頃の子どもは思春期を迎えるのが早いので、その前に親が説明してあげるのがポイントですね。

ゲームや漫画を徹底排除する本当の意味

――子どもが高校生になるまではゲームと漫画を禁止していたそうですが、その狙いはなんでしょうか。

アグネス ゲームに熱中する子どもは、脳の発達する部分と発達しない部分とでバランスが悪くなると指摘されています。あと、ゲームのために長時間ずっと座り続けるようなことは、子どもに丈夫な身体をつくってもらううえで避けたかったのです。

 高校生くらいになれば脳もかなり出来上がり、悪影響を受けにくくなるのですが、私だって正直、『キャンディークラッシュ』(スマホ用ゲーム)をプレーし始めたら手を離せなくなるんですよ(笑)。ゲームには、それくらいの中毒性や魔力があると思います。大人の私がこうなんですから、これに若い子どもたちが対抗できますか。

――おっしゃる通りです。漫画の禁止についてはいかがでしょう? 作品によっては、優秀な学習教材になる気もします。

アグネス 漫画というものは、ひとつのテーマをできるだけ噛み砕き、わかりやすく説明してくれていますよね。でも私は文学など、なるべく“わかりにくいもの”を子どもに与え、自分で一生懸命考えさせたかったのです。

 例えば『三国志』は、漫画で読んだら取っつきやすいでしょうけど、それで満足してしまうかもしれません。「あの人はこんな顔だ」「あの風景はこういう風景だ」と思い込むのは、作者の描いた世界をただ丸写ししているだけに感じられてしまいます。子どもにとっては、想像力豊かに自分だけの世界を持つことが重要ですので、漫画を読ませるのは想像力がある程度鍛えられてからでも遅くないでしょう。

 しかし実際には、息子たちが小さい頃に読ませていた作品もあるんです。『はだしのゲン』に出てくる、人の身体に虫がわいてしまう描写などは、人の想像を超えていますからね。

――では最後に、読者へのメッセージをお願いします。

アグネス 私は「子どもの個性を自由に認めてあげよう」という教育方針で、結果的に息子たちをスタンフォード大学に送り出せました。アメリカの大学入試はペーパーテスト一発勝負ではないため、逆に彼らは“ガリ勉”だけを求めている大学には入れなかったでしょう。

 今は「正しい答えはひとつしかない」という世の中ではなく、「ひとつの問題から1000個の答えが出てくる」ような世の中に変わってきています。すごく頭が良いのに試験で点を取るのが苦手という子どもも多いですが、そういった彼らを拾い上げ、能力を伸ばしてあげられなければ、ひいては社会全体が損をしてしまうことにもなるんですよね。私はそういう見解なので、親にとっては「そうだそうだ」と共感できる本になっていると思いますよ。

――本日はどうもありがとうございました。

(構成=森井隆二郎/A4studio)

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