NEW

日本郵政、野村不動産買収は頓挫か…巨額損失の海外買収失敗の二の舞を懸念

【この記事のキーワード】

, , ,

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
日本郵政本社ビル(「Wikipedia」より)

 日本郵政による野村不動産ホールディングス(HD)の買収に関心が集まっている。日本郵政は、傘下の日本郵便が6200億円で買収したオーストラリアの物流大手トール・ホールディングス(HD)で4003億円の減損処理を発表したばかり。そのうえ、買収計画を発表して以来、野村不動産HDの株価が上昇し、買収は困難になったと見られている。

 そもそも、なぜ野村不動産HDなのか、そして誰がこの大型M&A(合併・買収)を仕掛けたのか、という疑問もある。決算発表直前の5月12日夜にNHKがスクープするという情報の出方からして不可思議だ。官邸筋から「何も聞いていない」との声まで挙がった。

 5月15日の日本郵政の決算発表会見に出席した全国紙記者は、「長門正貢社長は野村不動産HD買収の件から距離を置いている感じだった」と言う。長門氏は旧日本興業銀行出身で、統合後はみずほコーポレート銀行常務を務めた。興銀の役員OBは長門氏を「一言でいうと、ザ・興銀マン。“オレ様が一番”というタイプ」と評する。

「長門氏はしゃべりすぎるくらいよくしゃべる。先日の記者会見でも『トランプ大統領の話を始めたら、1時間はかかる』というようなことを言っていた。海外経験があるので、やたら横文字が好き。社内の評判はあまり芳しくなく、人望も薄い。そのため、グループトップとして4社をまとめきれていない」(前出・全国紙記者)

 野村不動産HDの買収は長門氏が言い出したものではなく、押し切られて計画をしぶしぶ認めたという内部情報も伝わってくる。

「野村不動産HD買収を仕掛けたのは、日本郵便社長で日本郵政取締役の横山邦男氏です。日本郵政代表執行役副社長(不動産担当)の岩崎芳史氏と一緒に動いたといわれています」(日本郵政関係者)

 横山氏は三井住友銀行出身。元三井住友銀行頭取の西川善文氏が日本郵政社長に就いた際、右腕として経営企画担当執行役員を務めた。だが、民営化反対の民主党政権下で、三井住友出身者は古巣に戻され、その後、三井住友アセットマネジメントの社長に転じていた。

 自民党の安倍晋三政権が誕生し、民主党政権時代の役員は一掃。横山氏は森信親金融庁長官に口説かれ、民営化をテコ入れしたい菅義偉官房長官の後押しもあって、日本郵便社長に就任したという経緯がある。

 一方、岩崎氏は三井不動産の出身。横浜支店長時代に、菅氏と親交が深まった。三井不動産販売会長、ゆうちょ銀行取締役を経て、日本郵政の不動産担当の副社長になった。横山氏と岩崎氏は“菅人事”といわれている。

日本郵政、野村不動産買収は頓挫か…巨額損失の海外買収失敗の二の舞を懸念のページです。ビジネスジャーナルは、企業・業界、日本郵政買収野村不動産野村證券の最新ニュースをビジネスパーソン向けにいち早くお届けします。ビジネスの本音に迫るならビジネスジャーナルへ!