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1人で大手6社内定も…就活が空前の「学生有利」、内定辞退激増で企業がおびえる時代に

構成=長井雄一朗/ライター
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――企業は、内定を出したからといって安心できないというわけですね。

坂本 就活生は多くの内定を得て、そのなかから自分が本当に働きたいと思う企業を“選考”しています。一昔前であれば、「この企業を蹴るなんてあり得ない」と思うような企業も辞退するケースがあります。しかも、昔と違って今の就活生は辞退することに後ろめたさを感じていないのが特徴です。

 たとえ大企業でも、「うちが内定を出せば必ず入社するだろう」と油断していると、「辞退」という現実を突き付けられることになります。学生は、別の大手企業からも内定を得ているからです。

「絶対、この会社に入りたい」と志望して試験を受けるのではなく、数社から内定を得て、そのなかから自分にマッチする企業をじっくりと選考する。これが、今の就活生の姿勢です。

 内定辞退の増加は昨年からのトレンドですが、今年はさらに増えるでしょう。なぜそのような事態になっているのかといえば、企業側は今後の成長を考えて採用意欲を高めているという事情があります。一方、最盛期は3000万人近くいた子ども(15歳未満)の数は、今は過去最低の1571万人(総務省統計局)。よほどの不景気にならない限り、このトレンドは今後も続くと考えています。

 企業へのアンケート調査では、「採用に関して危機感を感じているか」という質問に9割の企業が「危機感を感じている」と答えています。

待合室面接の実態…学生に“擦り寄る”企業も

――学生に選ばれる企業には、何か特徴や共通点があるのでしょうか。

坂本 人それぞれですが、ある学生が大手商社に入社を決めたポイントは、ワーク・ライフ・バランスでした。今の学生は総じて「仕事とプライベートの両方が充実した人生を送りたい」と考えています。この大手商社は、ホームページでもワーク・ライフ・バランスについて説明しており、「居心地のいい会社」「働きやすい職場」であることをアピールしています。

 ちなみに、この学生はメガバンクの内定も得ていましたが、最終的には辞退しました。給与の高さなども勘案したのかもしれませんが、学生はさまざまな要素を考慮して1社に絞っています。

 そして、もうひとつは学生の承認欲求や自己有用感が満たされるかどうか。そのため、人事担当者は選考の過程で、ほしい学生には丁寧に“お声がけ”をすることが大切です。

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