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人工知能ががん治療薬を開発?注射するだけ、副作用が少ない夢の新薬が誕生間近

佐藤博
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がんペプチドワクチンの実用化は2025年

 サイトリミックは製薬企業と連携しながら、NECの免疫機能予測技術で発見したペプチドとアジュバントから生成されるがんペプチドワクチンの実用化をめざしている。2年後に薬剤の安全性や有効性を評価する非臨床開発をスタート。その後3年をかけて第I~II相臨床試験を実施する計画だ。

 サイトリミックの土肥俊社長によると、がんペプチドワクチンは、皮下注射するだけで副作用も少なく患者への負担も小さいので、QOL(生活の質)向上に貢献できると話す。抗がん剤の副作用で苦しむがん患者の家族からも、激励の声が寄せられているという。

 有効性、安全性、経済性を満たす第4の治療法、がんペプチドワクチンの誕生は近い。その目標は25年。AI新薬承認への道は平坦ではないが、AIとNECのコラボレーションのポテンシャリティに大いに期待したい。
(文=佐藤博)

佐藤博(さとう・ひろし)
大阪生まれ・育ちのジャーナリスト、プランナー、コピーライター、ルポライター、コラムニスト、翻訳者。同志社大学法学部法律学科卒業後、広告エージェンシー、広告企画プロダクションに勤務。1983年にダジュール・コーポレーションを設立。マーケティング・広告・出版・編集・広報に軸足をおき、起業家、経営者、各界の著名人、市井の市民をインタビューしながら、全国で取材活動中。医療従事者、セラピストなどの取材、エビデンスに基づいたデータ・学術論文の調査・研究・翻訳にも積極的に携わっている。

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