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ソフトバンク、グループ5千社構想で「投資会社」化…盟友の柳井正が真っ向から異議

文=編集部
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ITバブルが再び到来?

 現下の最大のリスクは、良く悪くも孫氏のワンマンカンパニーであること。個人の力量に依存した経営体制にある。今年60歳になった孫氏の後継者問題は依然として不明のままだ。

 ソフトバンクの株価は6月9日に9521円と実質的に17年ぶりの高値をつけ、目標株価を1万円台とする大手証券会社が相次いでいる。しかし、アナリストのソフトバンクに対する評価は大きく分かれる。年内に株価1万3000円、時価総額14兆3000億円に達するとの見方から、株価8000円、時価総額8兆8000億円に落ちるとの見方まである。一部には、8000円より低い株価を予想しているアナリストもいる。

 現在のAIバブルの熱狂がいつまでも続くという保証はない。いつかは醒める。

「バブルは懐疑の中で育ち、楽観の中で成熟し、幸福感の中で消えていく」という有名な格言がある。投資家の楽観は熟成された。今回は幸福感が来ないまま、AIバブルが崩壊するかもしれない。半導体関連銘柄など軒並み崩落する危険を内包しているのだ。

 兜町で「IT相場再び」というリポートが話題になった。「1999-2000年相場で活躍した28銘柄」が網羅されている。ソフトバンク、半導体製造装置で世界4位の東京エレクトロン、半導体・電子部品の切断、研削、研磨装置で世界トップのディスコなど、前回同様に今回も株価が急騰した。

 ちなみに、2000年当時、最高値をつけたのは光通信で24万1000円。現在、800円台の株価でさまよっている富士通は5030円で、まさに玉石混交だった。

 ソフトバンクは、携帯電話を中核とする事業会社から投資会社に変質している。今や孫氏は実業家ではなく投資家だ。したがって、ソフトバンクの株価は投資先の企業の時価総額に連動する。最大の投資先は約27%を出資する中国の電子商取引アリババ・グループ・ホールディングスだ。

 日米ともにIT企業の株価の値動きが荒い。少し前だが、6月9日の米株式市場で、時価総額が巨大なアップルアマゾン、フェイスブック、アルファベットなどIT株が急落した。アマゾンの時価総額は前日に比べて一瞬で4兆4000億円が吹き飛んだ。武田薬品工業の時価総額に相当するロスであった。NY株を上昇させたリーダーたちが総崩れとなったのである。
(文=編集部)

BusinessJournal編集部

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