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神樹兵輔「『縮小ニッポン国』のサバイバル突破思考!」

消費税収19兆のうち6兆が大企業に還付…消費税と法人税を「払わない」大企業、優遇の実態

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 国税庁が公表した13年度の「資本金階級別の法人税(国税)の状況」によれば、実質的な法人税率は以下のようになっています。

・全企業平均:15.66%
・資本金1000万円以下の単体法人:13.6%
・資本金1000万円超1億円以下の単体法人:17.6%
・資本金1億円超10億円以下の単体法人:22.3%
・資本金10億円超の単体法人及び連結法人:14.6%
(うち資本金100億円超の単体及び連結法人:13.6%)

 資本金100億円超の大企業と資本金1000万円以下の零細企業が、たったの13.6%という同じ税率なのです。これに地方税7.38%を加えても、法人税実効税率は20.98%にしかなりません。これは13年度の実績として国税庁が公表したものですが、実際には16年度から法人税の実効税率は表向き29.97%と、13年度(34.62%)と比べ4.6%も下がっていますから、16年度なら資本金10億円以上の大企業は、実質的な法人税負担率は10%さえも切っている可能性があります。

世界の中で日本の法人税実効税率は低水準


 世界の法人税実効税率は、表向きは以下のような順番になっていますが、少なくとも日本の場合は、実際の税負担はさらに10%前後は低いと言えるのです。

 米国38.91%、フランス34.43%、ベルギー33.99%、ドイツ30.18%、オーストラリア30%、メキシコ30%、日本29.97%、ポルトガル29.5%、イタリア27.81%、オランダ25%、韓国24.2%、アイスランド20%、トルコ20%、イギリス19%、チェコ19%、ポーランド19%、ラトビア15%、アイルランド12・5%

 日本の29.97%から10%前後を差し引くと、実質的な負担率は法人税が低いといわれるイギリス、チェコ、ポーランド並みとなります。消費税引き上げ分の負担を家計に押し付け、大企業には消費税に加えて法人税も大まけして、与党は大企業から政治献金の見返りをもらうという構図なのです。

 こうした大企業に与えられている法人税の軽減特典は、ざっと挙げれば「連結納税制度による所得金額の減少措置」「受け取り配当金の所得不算入」「外国子会社配当金の所得不算入」「所得税額控除」「外国税額控除」「試験研究費税額控除」などがあります。大企業ほど特典が多数あります。そして大企業は正社員を減らして非正規雇用を激増させ、人件費を削って内部留保(利益剰余金)も膨らむ一方です。

「日本の法人税の実効税率は高い」という嘘を垂れ流してきたマスコミや大企業、政府与党の罪は重いのです。法人税率は、これ以上下げる必要はありません。そして、大企業経営者などの金持ち優遇策で引き下げてきた累進所得税率を上げ、とっとと消費税は廃止すべきです。
(文=神樹兵輔/マネーコンサルタント)

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