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オッサン歓喜の懐かしさ満載!親子2代で楽しめる『ポケモン』20周年記念作レビュー

文=増當竜也

『ポケットモンスター』、通称『ポケモン』の映画シリーズが、今年でめでたく20周年を迎えた。シリーズ最新20作目となる『劇場版ポケットモンスター キミにきめた!』は、その長きにわたるシリーズの魅力の原点を掘り起こしていく快作である。

 映画の紹介の前に、改めて『ポケモン』とは何かを記しておくと、そもそもの歴史は1996年に任天堂から発売されたゲームボーイ用ソフト『ポケットモンスター 赤・緑』に始まる。

 これはプレイヤーがポケットモンスター=ポケモンと呼ばれる不思議な生き物をパートナーとするポケモントレーナーとなって、ポケモン同士のバトルを行いながら冒険の旅を続けるRPGであり、発売と同時に子どもたちの間で爆発的大ヒットとなって『ポケモン』ブームが起き、以後その時代時代の最新ハードによる新作ソフトなどが続々作られるようになり、現在に至る。

 並行して97年4月からテレビアニメシリーズがテレビ東京系列で放送開始となり、こちらも現在も継続中だ。

 そして98年7月、東宝配給で劇場版第1作『劇場版ポケットモンスター ミュウツーの逆襲』が公開され、興収72億4000万円の大ヒットを記録。さらには99年に全米公開され、何と日本映画で初めて週間興行ランキング初登場第1位となり(この記録は現在も破られていない)、興収8000万ドル以上を計上した。

 以後、劇場版ポケモンシリーズは毎年夏の日本映画界の風物詩となって久しいのだが、さすがにここ数年は『妖怪ウォッチ』など子どもたちの新しいブームの波に押され、興収も20億円強にまで低下している。

 しかし一方では昨年夏、スマホを用いて現実世界の中で疑似的に棲息するポケモンを捕まえるヴァーチャル・ゲーム『ポケモンGO』が大流行するなど、ポケモンというタイトルそのものの人気はまったく衰えていない。

 その『ポケモンGO』ブームの際、若い父親と小さな子どもが一緒になって街を歩きながらポケモンをゲットする光景をよく見かけたものだが、よくよく考えると、ゲームが発売された年に10歳だった子どもは、今年で31歳。結婚して子供がいても全然おかしくない年齢なのであった。

 そして今、その子どもたちが『ポケモン』に夢中になり始めている……。

『劇場版ポケットモンスター キミにきめた!』は、そんな親子二代にわたる『ポケモン』ファンのために作られたといっても過言ではないほどの魅力で迫る。

 本作では、テレビ・アニメ・シリーズから劇場版シリーズまで一貫して主人公を務めてきたポケモントレーナーの少年サトシと、パートナーとなるポケモン・ピカチュウとの出会い、そして両者がいかにして友情の絆をふかめていったかが綴られていくのである。

増當竜也

増當竜也

鹿児島県出身。朝日ソノラマ『宇宙船』『獅子王』、キネマ旬報社『キネマ旬報』編集部を経て、1998年よりフリーの映画文筆業に就く。

Twitter:@shadowlands1993

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