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感動する客続出…牛たん「ねぎし」、外国人店員活用に完全成功の秘密「みんな地球人」

構成=長井雄一朗/ライター
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――採用については、何か特色があるのでしょうか。

石野 採用していきなり店舗で働くのではなく、3時間の入店前研修制度を設けており、「経営理念を形にしていくためにどのような作業を行うか」ということを学んでいただきます。その後に店舗勤務が始まるため、従業員の不安感が払拭されます。

 Fパートナーは、基本的には日常会話に困らないという前提で採用しますが、この研修制度によって、FパートナーもAパートナーとともに経営理念を具現化するという共通認識が生まれています。中国人Fパートナーのなかには、成長して正社員として人財共育部に配属、今や日本語で研修の講師を務めているという人もいます。日本人が説明するより、やはり中国人が中国人に説明したほうが細かいニュアンスなどが伝わりやすいのです。

 今、外国人正社員は3名ですが、いずれも中国人。なかには、中国人店長も誕生しています。今後はベトナム人の正社員も雇用する予定で、マニュアルなどのベトナム語化に力になってくれることを期待しています。この研修制度は、日本人、外国人の双方から非常に好評を得ています。戦力化は仕組みが大切だと感じています。

外国人店員を毛嫌いするお客様も

――店舗で食事をしましたが、Fパートナーの方も非常に親切でした。しかし、外国人の戦力化は最初からうまくいったのでしょうか。

石野 07年には、Aパートナーが不足して店舗運営に支障をきたしました。そのため、この時期には秋葉原や上野などで外国人アルバイトの採用に努めました。根岸榮治社長も「経営理念を共有できる人は、みんな仲間だ」という意識であり、「私たちは地球人だ」と述べています。

 しかし、最初は困難を伴いました。Fパートナーの採用を急拡大したため、お客様から「なんで日本語がわからない外国人が接客するのか」という厳しい声もいただきました。なかには、「外国人に接客されること自体が嫌だ」という悲しい声もあったのは事実です。

 当時は中国人のFパートナーが多かったのですが、アンケートを取ると「日本語の細かいニュアンスが伝わらない」「仕事で孤独感を感じる」などの意見がありました。そこで、Fパートナーを集めて懇親会を開いたり、日本語で書かれた経営理念やマニュアルを中国語に翻訳しました。そして、経営理念をよく理解している中国人従業員が、まだ採用から間もない中国人従業員に教えるリフレッシュ研修を行いました。

 その結果、Fパートナー全体に経営理念の理解が進み、お客様からも「大変親切だ」と評価されるまでになりました。言葉のハンデをなくすのは、企業努力です。お客様からの声として、「よく目が合い、こちらに気を配ってくれていると思いました」「異国でがんばっている姿に感動しました」「いろいろと大変なことがあると思いますが、成長を祈っています」という意見が寄せられているように、今や立派な戦力となっています。

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