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吉野家、傘下のはなまるうどん「天ぷら無料」で絶好調…松屋、かつ定食5百円で大人気

文=佐藤昌司/店舗経営コンサルタント
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伸びしろが大きいとんかつ事業

 松屋フーズでは、とんかつ店の「松のや(松乃屋)」が第2の収益源になるだろう。「ロースかつ定食」が税込500円という安さで食べられるとあって好評を博している。定期的に行われる「ワンコインフェア」と銘打ったキャンペーンも人気だ。普段は税込600円程度のとんかつなどが期間限定で税込500円になる。多くの店舗が24時間営業というのも特徴的だ。

 松のやを中心としたとんかつ事業は好調で、17年3月期決算の直営店売上高は前年比40.8%増の85億円で大幅な増収となっている。6月末時点の国内店舗数は前年同期比33店増の124店と大きく増加している。松のやは大きく化ける可能性がある。松のやは、誕生したのが05年で比較的若いブランドということと、とんかつ業界で覇権を握りつつある競合が少ないためだ。

 とんかつ業界では「かつや」が5月20日時点で381店と先行しているものの、松のやが出店できる余地はまだ十分にあり、挽回が可能といえるだろう。かつやの知名度やブランド力は丸亀製麺ほどあるわけではなく、とんかつ業界で抜きん出ているとはいえない。はなまるが丸亀製麺を追い抜くことよりも、松のやがかつやを追い抜くほうが、想像が容易ではないだろうか。

 牛丼大手3社は第2の収益源の確立を急いでいる。第2の収益源はそれぞれ業界が違うため、真正面から競合しておらず単純比較はできないが、あえて16年度の売上高を基準に競争順位をつけて比較してみると、ゼンショーHDのはま寿司が売上高1090億円でトップを走り、吉野家HDのはなまる事業が売上高236億円で2位につけ、松屋フーズの松のやを中心としたとんかつ事業が直営店売上高85億円で追いかけているといったところだ。

 牛丼大手3社による牛丼店競争も去ることながら、第2の収益源競争からも目が離せない。
(文=佐藤昌司/店舗経営コンサルタント)

●佐藤昌司 店舗経営コンサルタント。立教大学社会学部卒。12年間大手アパレル会社に従事。現在は株式会社クリエイションコンサルティング代表取締役社長。企業研修講師。セミナー講師。店舗型ビジネスの専門家。集客・売上拡大・人材育成のコンサルティング業務を提供。

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