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【内閣改造】「抑圧的な」安倍首相へ「自民党の反乱」始動…公明党との蜜月関係崩壊

文=編集部、協力=朝霞唯夫/ジャーナリスト
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【内閣改造】「抑圧的な」安倍首相へ「自民党の反乱」始動…公明党との蜜月関係崩壊の画像1安倍首相(写真:日刊現代/アフロ)

 第3次安倍第3次改造内閣が発足した。加計・森友学園問題や稲田朋美元防衛相の防衛省日報隠蔽問題、さらには相次ぐ自民党議員のスキャンダルに見舞われる安倍政権。低下する支持率の浮上をかけ、安倍首相は内閣改造という勝負に打って出た。

 来年までに予定される衆議院議員総選挙へ向けての態勢立て直しがかかるだけに、自民党・安倍政権にとって重要な意味を担う今回の内閣改造。それゆえ、安倍首相と距離を置く野田聖子議員が総務相、河野太郎議員が外相に起用されるなど、党内の「結束」(安倍首相)を重視した布陣となったが、永田町では今回の内閣改造はどのようにみられているのか。ジャーナリストの朝霞唯夫氏に解説してもらった。

“長老の反乱”

 今回の内閣改造について、ある自民党関係者は「採点するとすれば55点」と言っています。というのも、発表までの過程での失点が大き過ぎたというのです。

 ひとつは、伊吹文明元衆院議長に文科相を要請したところ断られたこと。伊吹氏は、国権の最高機関の長である衆院議長経験者が行政府の閣僚を務めるのは「筋が通らない」として、断ったという。極めて明快な筋論だが、裏読みすれば「これまで安倍首相が好き勝手やってきた、その尻ぬぐいをやるわけにはいかない」との意地が垣間見える。

 この“長老の反乱”には、古きよき時代の自民党の気風が感じられ、党内からは「自分の意見を言ってもいいという“地固め”をしてもらった」と、感謝の声すら聞こえてくる。党内に対し抑圧的だった安倍政権から脱皮しようとしている様子が透けて見えるのだ。つまり、伊吹氏の固辞は、自民党にとってプラスだが、安倍政権自体にとってはハンドリングがこれまでのようにいかなくなったという点でマイナスといえよう。

 2点目が、公明党に2ポストを用意したところ1つを断られたことだ。先の都議選で小池百合子都知事率いる都民ファーストの会と連携し、自民党を惨敗させた公明党。都政と国政とは違うと取り繕うものの、憲法改正を急いでいた安倍首相と距離を取りたいのが本音。ここでもうひとつポストを増やしてもらい“借り”をつくってしまっては元も子もないし、支持母体の創価学会からも総スカンを食う恐れがある。だから、拒否したといわれています。

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