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視聴率1ケタ台目前の『黒革の手帖』、夢オチに視聴者失望…見どころは高畑淳子の男女論?

文=美神サチコ/コラムニスト
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1707_kuro550.jpg『黒革の手帖』公式サイトより

 8月3日放送の『黒革の手帖』(テレビ朝日系)第3話は平均視聴率10.9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)と、前週の12.3%から1.4ポイント減少したことがわかった。同ドラマは、主人公の原口元子(武井咲)が派遣社員として働いていた銀行の“不正”をネタに1億8000万円を横領し、その金で銀座のクラブ「カルネ」のママとなってのし上がっていくというストーリー。

 元子は、第2話で派遣時代の同僚・山田波子(仲里依紗)をホステスとして「カルネ」に迎えたものの、波子の身勝手な態度を目の当たりにし、“制裁”。続く第3話では、逆上した波子が「カルネ」に乗り込むも、元子に軽くいなされて店を追い出されてしまい、これが波子の復讐心に火をつけてしまう。

 もともと、元子の横領の事実までは知らずとも、銀行を辞める際に何かあったらしいことには勘づいていた波子は、事情を聞きだそうと当時の上司だった村井亨(滝藤賢一)に接触する。一方、 彼女たちが働いていた支店の次長だったはずの村井は子会社に飛ばされ、元子のせいで人生がめちゃくちゃになったと逆恨みしていた、という物語が展開された。

 そんな第3話のガッカリポイントは、なんといっても“予告詐欺”だ。先週の予告では、元子が波子&村井に刺されるシーンが放映されていたことから、早くも訪れた“元子のピンチ”にハラハラしていた視聴者も多かっただろう。ところが、実際に本編を見ると、刺されるシーンはまさかの“元子の夢”というオチで、「あんなに期待させておいて、夢オチかよ!」と、拍子抜けしてしまったという視聴者が続出。私も「まだ3話なのに、どうなっちゃうの!?」と思っていたものの、その“どうなっちゃうのか”こそを楽しみにしていたのに……。

 ただ、残念回だったとはいえ、今後の注目点がなくなったワケではない。その1つは前回、美容クリニックの院長・楢林謙治(奥田瑛二)に捨てられた愛人・中岡市子(高畑淳子)が元子にかけた言葉の行方だ。市子は元子が楢林から脅し取った金の一部を“退職金”として受け取っていたが、再び元子と会って返金。この時、市子は「元子さん、あなた、今幸せ?」と尋ね、「はい」と微笑んだ元子に対し、「ウソ」と反論。そして、元子が以前話していた“両親の借金”について触れ、「(元子のお母さんは)亡くなったお父さんのことを愛していたら、たとえ借金を遺されて大変だったとしても、不幸だとは思わなかったんじゃないの?」と、“愛”に生きる市子らしい持論を展開。

 さらに「男には男の、女には女の役割があるように、男と女の幸せは違うと思うの」と続けた市子に、「男に尽くすことだけが、女の幸せだと?」と呆れる元子。人それぞれの考え方なので、どちらが正しいかなどは問題ではないが、市子は最後に「本当の幸せは金やモノを手にすることじゃない。私には、あなたが本当の女の幸せを知らない、可哀想な女にしか見えない。あなたには、本当の女の幸せがわかってないのよ」とまで言ってのけた。

 この言葉をぶつけられた元子が、現時点ではまだお金優先だとしても、今後どのように変化していくのか。また「本当の女の幸せ=男」なのか否か、元子及び同ドラマがどのように結論づけるのか、最後まで見届けたい。
(文=美神サチコ/コラムニスト)

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