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働く人は地獄のブライダル業界…ナシ婚増加でジリ貧、ハウスウェディングもブーム終了

文=鉾木雄哉/清談社
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結婚式は祝日に行うことが多いので、土日は朝8時~深夜まで勤務。平日もお客さんとの打ち合わせや膨大な事務処理があり、定時に帰れるなんてことはほとんどありません。

 予算が少なく、ホール側のスタッフが少ないときなど、ウェイターをしたり掃除や片付けを手伝ったり、なんてこともしょっちゅうですよ。私が勤めていた会社は上場企業でしたが、5年間勤めても給料の変動はほとんどありませんでした」(森田さん)

違法同然の取引が横行…約4割の業者が経験

 引き出物を手配する関連会社や婚礼衣装業者など、ブライダル会社と提携している会社も悲惨な状況に追い込まれている、と前出の今井氏は語る。

「雑誌広告を出すときに協力金を求められたり、ホテルや会場が開催するイベントのチケットやクリスマスケーキを買わされたりしていますね。『出席者が予定より少なかった』という一方的な理由で、余った引き出物を業者が買い戻すということも散見されます。

 しかし、新郎新婦の名前が入っているようなものも多いため、再利用もできずに処分するしかありません。でも、今後の取引のことを考えると、拒否するのは難しいですよね」(今井氏)

 前述の公取委の調査によると、このような下請法に抵触しそうな取引をしたことがある業者は、約40%にも上るとされている。しかし、ブライダル業界の華やかなイメージに憧れる人は多く、人材には困らない状況だという。

「企業側も、現実を知ってすぐに辞めるのがわかっていますから、人材は常に大量募集していますよ」(同)

 人生の一大イベントである結婚式に携わることができるブライダル業界には、「人の幸せに貢献できる」という魅力があることは確かだ。とはいえ、業界の現状を見る限り、そこで働いている自分自身が幸せになるのは難しいのかもしれない。
(文=鉾木雄哉/清談社)

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