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松村太郎「米国発ビジネス&ITレポート」

アップル、米国内製造への動き急速化…確立した製造モデルを大転換の可能性

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他の2つの工場とは?


 トランプ大統領は、アップルが3つの巨大な工場を米国内に設置すると語った。そのひとつがウィスコンシン州のディスプレイ工場であるなら、他の2つは何になるのか、という話になる。

 アップルは自社で設計し製造を委託している製品向けのパーツとして、iPhoneなどに用いられる専用のプロセッサ「Aシリーズ」(最新モデルはiPad Proに採用されたA10X Fusion)がある。これらはサムスンと台湾TSMCによって製造されている。また、データ等の保存に使われるメモリーについてもサムスン製が採用されている。

 主要パーツのサプライヤーとして、サムスンの影響力は非常に強い状況が続いている。部品調達として合理的かつ実現可能なほぼ唯一の選択肢として選ばれているが、ディスプレイと同様、その体制のリスクを将来的に軽減することを目指したいと考えても不思議ではない。

 また米クアルコムとの間では、通信ベースバンドチップに関する裁判が、17年に入って激化している。すでに米インテル製のチップを4割のiPhoneで採用しているが、脱クアルコムを目指すには、なんらかの投資を行う必要があるだろう。

 こうした製品を構成するパーツだけでなく、完成製品を米国内での製造に乗り出す可能性もある。アップルの次世代製品として目されているのは、拡張現実アプリに用いるスマートグラスや、自動運転自動車を実現するシステムだ。これらは高付加価値製品となることが予想され、米国で製造するコストを吸収できる可能性がある。
(文=松村太郎/ITジャーナリスト)

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