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「あこがれのニューヨーカー」たちの現在(女性編)/『ピンヒールははかない』佐久間裕美子(幻冬舎) 

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正解のないWEBマガジン~wezzyより】

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Photo by Jellaluna from Flickr

 この本のタイトルを目にしたとき、まず頭に浮かんだのは「ピンヒールって、パンプスの中でも特にかかとが高くて細ーいやつのことだよね……? はかないと言われても、そもそもはく人のほうが少数派なのでは……?」だった。それを「はかない」とわざわざ言う必要がある、すなわち「はく」のがスタンダードの文化圏に身を置いているひとの話なのだとしたら、自分からは遠すぎるなあ。著者のプロフィールを見れば、慶応からイェール大学という最高レベルに立派な学歴から新聞社の支局、出版社、通信社勤務を経てフリーランスのライターになり、ニューヨークに暮らして20年になるという。うわ、どうみてもタフで優秀な人だ! それにひきかえ自分はなんてダメなんだ……とかそういうネガティヴ思考に陥らない強さを私に!

 そうしておそるおそる手に取ってみた結果。己の人生を省みて胸が痛む部分は当然あるものの、いま現在のアメリカ社会とそこに生きるさまざまな女性たちの横顔を描いた本として、それほどつらい気持ちにはならずに刺激を受け、楽しむことができた。ニューヨークのブルックリンでひとり暮らしをしている著者は、周りの友人や知人、そして自分の経験を、地に足のついた生活者としての実感をもとに綴る。自分のやりたいことをどうやって見極め実現するか。子どもを持つか持たないかの選択。大切な人を失った悲しみを乗り越える方法。女性が直面する人生の課題と対処法のさまざまな事例に、日本と変わらない部分とアメリカらしい部分の両方が浮かびあがる。

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