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南清貴「すぐにできる、正しい食、間違った食」

カレーや牛丼中心の食事、ミネラル不足で体に異常をきたす可能性は?専門家が解説

文=南清貴/フードプロデューサー、一般社団法人日本オーガニックレストラン協会代表理事

 加えて、多種類の新鮮な野菜を全食事量の40%ほど食べることができれば、ミネラル不足に陥ることはほとんど考えられません。また、そのような食事を続けていると徐々に敏感さを取り戻し、自分の体が必要としている栄養素がピンポイントでわかるようになります。その栄養素を含んでいる食べ物や料理が直感的にわかるかどうかが大事なポイントです。

 それまでの経験の中で、いろいろな食べ物や料理を食べたことがなければ、直感は働きません。極端な言い方をすると、カレーライスハンバーガーと牛丼しか知らない人が、自分の体が欲している栄養素を含んだ食べものを選択することはできないのです。現代の若者はそうなってしまっている、あるいは、それに近い状態に陥っていると、筆者は考えています。これは若者たちの責任ではなく、その若者たちを育てた大人の責任でしょう。

 今や日本人の年間野菜摂取量は、アメリカ人に遠く及ばないほど少なくなってしまいました。また、野菜が生産される土の力も格段に落ちてしまっています。野菜は土からミネラル分を吸い上げるのですが、その土の中にミネラル分が少なくなっているのです。この問題を解決に導くのは、農業のあり方を根本的に考え直すしかありません。

 筆者が主宰している「一般社団法人 日本オーガニックレストラン協会(JORA)」は、発足3周年を記念してイベントを開催しますが、そこにゲストとしてお招きしているのは、今、日本で最も注目されている農業家、岡本よりたか氏と、吉田俊道氏です。

 JORA設立3周年記念 特別企画の詳細は → http://bit.ly/2vik4oz

 この2人の話の中から、私たちの食の未来が見えてきます。小難しい話ではなく、日常に密着した、当たり前のことを、誰でもが実践できるようになりたいと思います。そうなると、若者たちの生活も変わることでしょう。彼らは、もしかしたら好きこのんでエレベーターに乗っているのではないかもしれません。言うに言われぬ体の不調や無意識レベルの不快感などに突き動かされて恥ずかしい行動をとり、それを恥ずかしいとも思えなくなっているのかもしれません。

 彼らが、そしてすべての日本人が今気づくべきことは、私たちの体をつくり支えているのは自分が食べたものである、ということでしょう。
(文=南清貴/フードプロデューサー、一般社団法人日本オーガニックレストラン協会代表理事)

南清貴

南清貴

フードプロデューサー、一般社団法人日本オーガニックレストラン協会
代表理事。舞台演出の勉強の一環として整体を学んだことをきっかけに、体と食の関係の重要さに気づき、栄養学を徹底的に学ぶ。1995年、渋谷区代々木上原にオーガニックレストランの草分け「キヨズキッチン」を開業。2005年より「ナチュラルエイジング」というキーワードを打ち立て、全国のレストラン、カフェ、デリカテッセンなどの業態開発、企業内社員食堂や、クリニック、ホテル、スパなどのフードメニュー開発、講演活動などに力を注ぐ。最新の栄養学を料理の中心に据え、自然食やマクロビオティックとは一線を画した新しいタイプの創作料理を考案・提供し、業界やマスコミからも注目を浴びる。親しみある人柄に、著名人やモデル、医師、経営者などのファンも多い。

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