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中国共産党、風刺マンガを徹底弾圧…大学で「公民の権利」「司法の独立」等の教育を禁止

構成=長井雄一朗/ライター
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――「自信がある」にもかかわらず、国家的に7つものタブーを制定するというのは、確かに不自然ですね。

辣椒 「3つの自信」は前国家主席の胡錦涛が掲げたもので、後任の習近平国家主席が内部会議で「7つの禁句」を提出しました。さらにその後、習近平が「3つの自信」を「4つの自信」に拡大させたという説もあります。

 4つとは、「中国経済の成長が合理的区間と所期の目標内にあること」「中国経済の発展の質と効果が確実に向上していること」「中国経済には力強い内的原動力があること」「アジア太平洋の発展の良好な見通し」です。

 しかし、自信が3つでも4つでも、実際にはひとつもありません。中国共産党は中国人の世論を恐れています。どんなに言論を弾圧して「7つの禁句」を定めても、人々の不満は簡単には収まりません。

 中国で教えられていない「7つの禁句」は、民主主義国家であれば誰もが教えられていることです。中国人にとっては悲劇以外の何物でもありません。

――本書をはじめとする風刺マンガは、まさに「7つの禁句」に触れるものだと思いますが、なぜ中国政府はそこまで風刺や世論を恐れるのでしょうか。

辣椒 風刺マンガを恐れているのは、中国共産党だけではありません。おそらく、すべての独裁国家がそうでしょう。

 中国共産党は、風刺マンガを利用して「敵」に打撃を与えることは歓迎しますが、自分たちと意見の異なる風刺マンガや中国共産党自体の風刺は絶対に容認しません。この場合の「敵」はさまざまです。「分離独立派」や「民主派」、場合によっては日本も当てはまるでしょう。

中国共産党、風刺マンガを徹底弾圧…大学で「公民の権利」「司法の独立」等の教育を禁止の画像4『マンガで読む嘘つき中国共産党』(新潮社/辣椒)より

 ただし、風刺の矛先が中国共産党に向かったときは、ありとあらゆる手段を使って弾圧を行います。言論を弾圧する彼らにとって、風刺マンガも言論のひとつなのです。

独裁色を強める習近平、なぜ人気が高い?

――習主席は言論弾圧を強化しているとされています。中国の言論弾圧の状況ついてはいかがでしょうか。また、習主席の中国国内の人気というのは、どうなのでしょうか。

辣椒 中国のあらゆるメディアや媒体は、中国共産党の宣伝機関にすぎません。その宣伝機関が鼓舞している影響もあり、大変残念ですが、習近平の人気はとても高いです。

 昨年、習近平が毛沢東や鄧小平と同じく中国共産党の「核心」と位置づけられました。これに対して、中国共産党の制約を受けない海外メディアは批判する姿勢です。しかし、中国国内で中国共産党の制約を受けていないメディアはもう存在しないと言いきっていい状況です。

 企業だけでなく、個人が発信する言論もかなり厳しい制約を受けています。そのため、中国の世論はもう参考にする価値がないに等しい。彼らは支持のみで反対することができないからです。

 ほかに、中国共産党には「大外宣」という政策があります。この政策下で、中国共産党は海外の中文媒体と華人団体を買収しているため、反中国共産党の中文媒体と華人団体はごく少数になっており、その影響力には限度があります。今や、中国共産党は国内外の中国系メディアをほぼ完全に掌握したといっていいでしょう。

『マンガで読む嘘つき中国共産党』 習近平、激怒……! 反日教育、言論弾圧、愚民化政策、拷問、洗脳、汚職……亡命漫画家が命がけで描く独裁国家の真実! 中国ネット民も騒然。衝撃の問題作! amazon_associate_logo.jpg

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