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石原結實「医療の常識を疑え!病気にならないための生き方」

暑い日の多量水分補給、かえって危険な場合も?突然のめまいや脈異常…医師が解説

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「Thinkstock」より

 先日、行きつけの寿司屋さんでカウンターに座り、「とりあえずビール」を飲もうとしたら、顔見知りの寿司職人が「先日、女房が救急車で運ばれまして……」と、深刻な顔で話しかけてきた。

頭痛が突然起こり、めまいが続き、その後、吐き気と嘔吐が生じ、脈が突然速くなり、気を失いそうになった」ので、救急車を呼んで、病院へ搬送された。心電図、血液検査、胸部X線、脳のCTなどの検査を受けたが「どこにも異常ない」との診察。入院を希望したが、「帰宅していい」と言われた。頻脈の原因としてバセドウ病(甲状腺機能亢進症)が疑われたためか、奥さんは甲状腺検査を同じ病院で受けたが「異常なし」とのこと。「これから同じことが再度起こるのではないかと、女房がとても不安がっている」とおっしゃる。

 一連の話を聞き、しかも天下の東大病院での検査で「異常なし」なのだから、これは漢方でいう「水毒」(前回連載記事で詳説)であると、私は確信した。2日後、弊クリニックに夫婦できてもらい、奥さんを診察した。

 発症後の症状をあらためて確認したところ、「午後3時頃に外出先から帰宅し、外が30℃を超える暑さだったので冷房を強めに入れ、自室でゆっくりと冷たい麦茶を飲んでいたときに突然、首から後頭部の痛み、目の奥のほうの痛みが発現し、目がチカチカして眩しくなったかと思ったら嘔吐し、頻脈が生じて気が遠くなってきた」とおっしゃる。

「奥さん、水分を摂るのが多めでしょう」と単刀直入に切り出すと、びっくりした顔で「巷では血液をきれいにするために、たくさん水分を摂るようにいわれているので、3年くらい前から、毎日なるべく多くの水分を摂るようにしてきた」という答えが返ってきた。

 水は空気(酸素)の次に生命にとって大切なものではある。しかし、雨も降りすぎると水害が起こる。植木に水をかけすぎると根腐れを起こす。大気中に水分(湿気)が多くなると「不快指数」が上がる。体外の水分の多さで不快になるのだから、体内に水分が多くなり過ぎると、さらに弊害がひどくなるのは当然だ。このことを漢方医学では「水毒」といい、2000年も前から水分過剰の害について警告されてきた。

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