ビジネスジャーナル > ライフニュース > 「とりあえず結婚した方がいい」理由  > 2ページ目
NEW
池内ひろ美「男と女の問題を斬る」

私が「とりあえず結婚したほうがいい」「結婚は3回していい」と言い続ける理由

文=池内ひろ美/家族問題評論家、八洲学園大学教授
【この記事のキーワード】, , ,

結婚の3つのステージ

 そして、「結婚って、3回くらいしてもいいんですよ」と伝えると、「そんな、非常識な!」と気色ばむ人が多いため、「結婚には3つのステージがあります」と言い換える。

 ある家で生まれた子どもが、親や周りの人に育てられ、結婚に適う年齢となって新しい家族をつくる。人として役割が増えていくのも、結婚の醍醐味である。

 第1ステージは、いってみれば親のための結婚でもある。自分が生を受けて育ててもらい、一人前になったと確認しての結婚は、親にとって安心できるもの。育ててくれた親に感謝できれば、さらに一人前である。

「親のための結婚なんてしたくない」「自分の成長のために結婚したい」と思う人は、次のように受け止めてください。結婚によって、男性は「夫」、女性は「妻」という新しい役割を得ることができる。人間というのは不思議なもので、新しい役割を得ることによって成長できるので、自分自身の成長を望むあなたにとっても、結婚は素晴らしいものです。

 第2ステージは、子どものための結婚。夫となり妻となった一組の男女が、子どもを持つことで「父」となり「母」となるのだが、この役割は人によって要する時間が異なる。たとえば、子が大学に入学し家を出たことで親としての役割を終えたと感じる人もある。この場合は18年間の親の役割を終えることになる。

 また、就職したことで親の役割を終えたとする場合もあれば、子の結婚で一段落と感じる人もいる。さらに、子どもが50代となっても結婚せず自宅から勤務先への通勤を続けていれば、親の役割を50年以上も続けていることになる。子どもが一人の場合と複数人の場合も、親として果たさなければならない責任やかかる時間も異なります。

自分自身のための結婚

 第3ステージは、自分自身のための結婚。親に対して子どもとしての責任を果たし、自分の子どもに対して親としての責任を果たしたあとにくるのが、自分自身のための結婚です。

 子育てのなかでさまざまなものを次の世代に送り伝え、親の役割を解除された後に一人の男性として、一人の女性としての結婚があります。

 まだ長く続く結婚生活を第1・第2ステージをともに過ごしてきた相手と行うか、自分自身だけのために生きるか、パートナーチェンジするかを考えるタイミングでもあるため、熟年離婚は多いわけですね。

 結婚とは深いものです。生涯を「息子」「娘」としてだけ生きる人生もありますが、「夫」「妻」となり、「父」「母」といった、あなたが享受し、あなたに期待される役割がたくさんあるのは、魅力的で豊かな生き方といえるのではないでしょうか。
(文=池内ひろ美/家族問題評論家、八洲学園大学教授

私が「とりあえず結婚したほうがいい」「結婚は3回していい」と言い続ける理由のページです。ビジネスジャーナルは、ライフ、, , , の最新ニュースをビジネスパーソン向けにいち早くお届けします。ビジネスの本音に迫るならビジネスジャーナルへ!