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北朝鮮と米国、お互いに軍事攻撃できない可能性

構成=長井雄一朗/ライター
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北朝鮮、電磁パルス攻撃の可能性は?

――9月9日の建国記念日では、事前に「挑発行為に出るのでは」との観測があったものの、結果的に何もありませんでした。10月10日には朝鮮労働党創立記念日を迎えます。さらなる挑発行為があるのでしょうか。

 重要な記念日はイベント事業で忙殺されるので、挑発行為を行うとすれば、その前後でしょう。実際、今回の核実験は9月3日でした。

 北朝鮮にとっては、建国記念日よりも金日成生誕記念日や朝鮮労働党創立記念日のほうがランクは上なので、その前後に挑発行為を行う可能性は高いです。たとえば、以前は中距離弾道ミサイルでしたが、今度は長距離弾道ミサイルの発射も視野に入れる必要があります。そのとき、グアムなのかハワイなのか、どこを狙ってくるかがポイントです。

――日本人が心配しているのは、日本への被害です。一部の報道では「ミサイルが日本を狙ってくる」「北朝鮮が電磁パルス攻撃を仕掛けてくるのではないか」とも伝えられていますが、現実味はあるのでしょうか。

 北朝鮮がそれらの攻撃を仕掛けてくる可能性はほとんどありません。今、朝鮮半島は休戦状態です。確かに、日本は日米韓の枠組みの中に入っているため、北朝鮮からすれば敵という扱いです。

 実際、韓国への先制攻撃も可能性がゼロとはいえませんが、先に述べたように、核・ミサイル開発の目的は金正恩体制の維持ですから、先制攻撃する理由はありません。基本的に日本は関係ないといえますが、「まったくない」と決めつけられては北朝鮮も困る。そのため、今後も核兵器やミサイルの開発を続けて日本を脅し続けるでしょう。

――ありがとうございました。

 後編では、金委員長とロシアのウラジーミル・プーチン大統領の関係や北朝鮮の軍事力について、さらに高氏の話をお伝えする。
(構成=長井雄一朗/ライター)

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