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北朝鮮ミサイル発射の裏で中国が尖閣諸島を実質半分支配か…米軍は動かない可能性

文=深笛義也/ライター
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 昨年10月、習主席には「核心」という称号が与えられた。この表現は、毛沢東、鄧小平、江沢民の3人にしか用いられていなかったものだ。

 また、今回の党大会では「党大会時に68歳に達していれば引退」という慣例も見直される予定だという。仮にこの「定年制」が延長されれば、習主席は69歳で迎える2022年の党大会で引退する必要はなくなり、3期目を視野に入れることもできるようになる。

習近平が狙う「アジア完全支配」の全貌

 想像を絶するような権力闘争が繰り広げられている中国だが、習主席は長期政権の先に何を考えているのだろうか。

「彼がやろうとしているのは、『習近平思想』を中国共産党の規約に盛り込むことです。それに成功すれば、彼は毛沢東と肩を並べることができる。毛沢東には、毛沢東思想がありましたから。『思想』を創立するということは、ただの政治指導者ではなく、中国共産党のイデオロギー的な教祖になるということです。

 ただ、毛沢東思想が受け入れられたのは中華人民共和国を建国したという圧倒的な実績があったからです。また、鄧小平には鄧小平理論がありましたが、同様に改革開放によって中国経済を拡大させたという実績があります。

 一方で、習近平にはそんな業績はありません。毛沢東も鄧小平も超える、少なくとも肩を並べるような何かが必要です。そこで考えているのが、対外的な勢力拡大です。AIIB(アジアインフラ投資銀行)、一帯一路、南シナ海の海洋進出……すべてはそのためです。

 中国をアジアに君臨する一大帝国につくり上げる。それができて初めて、毛沢東や鄧小平に肩を並べることができるわけです。『中国がアジアを支配する』という考えは、歴代王朝の伝統です。新しい王朝が誕生すると、その正当性を認めさせるために必ず対外的な拡張を行い、周辺国を服従させる。それが、中国の皇帝が天下の主であることの証明になったのです。『中国の皇帝というのは、中国だけでなくアジア全体の皇帝でなければならない』というわけです。

 習近平が目指しているのは、一帯一路やAIIBで経済的に周辺地域を支配し、最終的には軍事的にも支配することです。最近、南シナ海だけでなく東シナ海でも活動を活発化させているでしょう。習近平は党大会後の5年間で、圧倒的な業績を見せつけなければなりません。そのため、次の5年は経済と軍事の両面において、より大きな動きがあると思います」(同)

中国・習近平、尖閣諸島強奪のシナリオ

 共産主義イデオロギーであるはずの中国の主席が、かつての皇帝と同じように考えているというのは、興味深いところだ。

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