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若手、意外な平幕力士、そして日馬富士…誰もが「強さ」と「弱さ」を見せた九月場所 

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「日本相撲協会」公式サイトより

 3横綱が場所前から、2大関が場所中に休場するという99年ぶりの事態に揺れた大相撲九月場所。力士と怪我、その原因の追究にメディアが湧く中、ふたを開けてみると更なる混乱が待ち受けていた。残された横綱大関、そして大関候補達が序盤で相次いでつまずいたのだ。

 横綱:日馬富士も、大関:豪栄道も負けられない序盤で取りこぼした。大関候補と目されていた御嶽海も玉鷲も嘉風も、序盤から格下を相手に星を落とし続けた。「荒れる場所」といえば春場所だが、今までそれほど「荒れる」と形容されたことがなかった九月場所だが、大荒れに荒れた。

 そんななか、序盤の土俵を盛り上げたのは若手力士たちだった。主役は何と言っても阿武咲である。

 高校中退後、阿武松部屋に入門したこの21歳は序盤戦で5連勝。立合で当たって突き起こし、優位になったところで押しと引きを使い分ける相撲で上位陣を総なめにした。メディアでも彼の活躍は大きく取り上げられ、彼の難解な「おうのしょう」という読み方も浸透する結果となった。

 そして阿武咲の活躍と時同じくして頭角を現したのが、貴景勝。阿武咲と同級生の中学横綱で、高校通算6冠のエリート力士は名古屋場所で一度上位陣に退けられたが、2カ月間の準備が生きたのか、横綱大関を相手に勝利を治めるなど素晴らしい相撲を見せてくれた。

 彼らのように中卒~高卒相当の年齢で入門する若手は、近年は激減している。だが、これまでに横綱大関に昇進してきたのは彼らのような早期入門力士たちだ。有力力士達がここ20年で軒並み大学進学を選ぶ反面、横綱はおろか大関も輩出できていない実情がある。稀勢の里も琴奨菊も豪栄道も、そして高安も中卒・高卒の早期入門者である。

 調べてみると、阿武咲や貴景勝のように中卒・高卒の年齢で入門し、現在三段目上位以上まで番付を上げている十代の力士は高田川部屋の湘南乃海と、佐渡ヶ嶽部屋の琴鎌谷、尾上部屋の竜虎、そして木瀬部屋の井上の4人しかいない。有望株達が大相撲を早期で選ばない時代は着実に進行してはいるのである。

 だが、阿武咲と貴景勝の活躍は、現在進路に思い悩むアマチュアのエリート力士達の今後に影響を与えるかもしれない。それだけインパクトのある活躍だったことは間違いない。

 しかし、彼らは星を伸ばし切れなかった。阿武咲は5連勝後に立合が崩れ、上位戦で見せたような相撲は取れなかった。貴景勝も相手の攻めを受けると、そこから巻き返すことはできなかった。15日間で素晴らしい相撲を取り続けること、そして悪いなりに星を拾うということに関してはまだまだ勉強が必要だったわけである(阿武咲:10勝5敗、貴景勝:9勝6敗)。

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