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有馬賢治「日本を読み解くマーケティング・パースペクティブ」

炎上上等…批判を浴びてもSNS上で「自分アピール」を続ける人たち

解説=有馬賢治/立教大学経営学部教授、構成=A4studio

スルー&炎上させないPRとは?

 たしかに炎上タレントや国会議員も、メディアに消費されるだけの存在なのかもしれない。だが、炎上商法に近いかたちで知名度を上げて、そのまま芸能界で生き残っている例もなくはない。これと同様に、企業も炎上商法によって効果的にプロモーションすることは可能なのだろうか。

「現代のような情報過多の時代に、炎上する可能性のある過激さを含んだメッセージは、マスコミに取り上げられやすいというメリットはあります。ですが、やはりこれも炎上タレントと同様に、長期的には信用を失う可能性が高く、うまくやらなければただのマイナスプロモーションになってしまいます。ただ、なかには機転を利かせて話題性をプラスに転換させることに成功している企業もあります」(同)

 それが最近話題になったカザフスタンの旅行会社のCMだ。

「その企業は最初に女性蔑視とも取れるCMを公開し、炎上したらその翌日に今度はそのCMの男性バージョンを公開するというユニークな対応をしました。すると、世間の声は非難から関心へと変わったのです。このように、世間の反応を予測して世界中に自社をPRできる可能性もあります。無難なCMをしていても知覚されるのが困難な時代ですから、今後日本でもこのケースをモデルとしたプロモーションを展開する企業が出てくるかもしれません」(同)

 今、ドン・キホーテの公式Twitterアカウントで行っている悩み相談が人気を集めているが、その理由は一歩間違えば反感を買いかねないような、悩みに対する辛辣な回答にある。一方、「シャープ製品」のTwitterアカウントは“悪ノリ”が高じて炎上し、アカウントを停止する事態に。好意的に世間から認識され続けるのも、企業にとってはひと苦労な時代のようだ。
(解説=有馬賢治/立教大学経営学部教授、構成=A4studio)

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