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片山修のずだぶくろトップインタビュー 第10回 河合弘登氏(河合塾理事長)

東大入学を競うのはもう古い…なぜ東大卒エリートは世界で通用しない?日本の教育の難点

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河合 父親は、もっと自信をもっていいと思う。子どもに話すべきことは、たくさんあると思います。

片山 いやいや、いまの父親は自信がないですよ。

河合 失敗談でもいい。母親だけに任せていてはダメです。

片山 家庭内での“お父さん改革”が必要なんだな。

河合 そう。そのうえで、それでもやはり、父親が口を出すのは難しいというならば、「塾を利用してください」といいたい。

片山 河合塾は、チューターもいて、個々の子どもに対して一生懸命向き合いますよね。

河合 そうですね。生徒には、厳しいこともいいます。子どもの実力をわかっているし、「ダメだ」といえます。実際、子どもに厳しいことをいってほしいご両親は多いと思います。われわれは「顧客満足度」を気にしますが、お客様、つまり生徒の保護者のいう通りにすることは、必ずしも正しいとは限りません。

 飲食店なら「お客様第一」でいいかもしれませんが、われわれはときに顧客の耳が痛いこともいわないといけない。医者と同じです。患者のいう通りに薬を処方したり、手術をやめたりしていたら、病気は治りません。われわれも、「顧客満足度主義」を脱し、生徒や保護者に対していうべきことはいわなければいけない。それによって万が一、お客様が「辞めます」とおっしゃるなら、「はいどうぞ」という勇気を持たなければいけない。

 たとえば、アメリカのドルトンスクール(注:ニューヨークにある、幼稚園から高校まで一貫教育を行う超有名私立学校。76年、河合塾と提携)の校長先生は、保護者に対して堂々と「当校はこういう理念でこういう教育をしています。いやだったらお辞めください」といいますよね。だからといって、辞めていく人はいない。同様に、河合塾として、あるべき教育をしなくてはいけない。

 もっとも、あまり厳しいと生徒が逃げてしまう。逆に、お客様が強くなり過ぎると、先生が言葉を選ばないといけなくなる。難しいですね。ご両親とわれわれは、タッグを組まなければいけないんですけどね。

教育の建前と実像


片山 日本は今、社会構造が大きく変わり、少子高齢化、人口減社会が到来しています。また、失われた20年のデフレ社会に育った子どもたちは、高度経済成長期やバブル経済時代の子どもたちとは、育つ環境や考え方がまったく違う。企業を見れば、グローバル化が進み、AIなど先進技術が発達するなかで、求める人材は変化しています。教育産業は、いかに対応していきますか。

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