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三浦展「繁華街の昔を歩く」

赤羽、蒲田、立石…なぜ「横丁」が日本人を引き寄せ始めたのか:焼け跡のような現代日本

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横丁人気の深層


 横丁の人気が高まっている。東京の、いや全国の各地で、衰退した中心市街地の中に横丁的な街区や屋台村などが新たにつくられたり、新築のオフィスビルの中にすら横丁的な飲食街がつくられたりしている。横丁が、街の衰退を阻止したり、街を活性化したりするためにとても必要なものだと考えられている。

 横丁、路地裏ブームで注目された街の典型は東京の立石、赤羽、蒲田、あるいは横浜の野毛などであろう。昭和の時代には、労働者の街であったそれらの街は、産業構造の変化により、今は必ずしも労働者の街というわけではない。しかし、労働者の街として栄えた時代の、安くて美味い飲食店が、若い世代を引きつけている。 

 なぜなのか。その点を解明するために私は『横丁の引力』(イースト新書/10月8日発売)という本にまとめた。詳しくはそれを読んでいただくとして、ここでは簡単に要旨を紹介する。

おしゃれな店じゃ疲れがとれない


『横丁の引力』(三浦展/イースト新書)
 今の若い世代にはあまりお金がないということも、横丁人気のひとつの理由である。もうひとつの理由は、こうした昭和の街の風景が、若い世代にとって、「初めて見るのに懐かしい」場所として意識されるからだろう。横丁の一種のリアルさと濃密さが、デジタル化した生活の中で、新鮮なものに感じられるのかもしれない。

 また、女性が横丁で呑むようになったのは、男性と同様遅くまで働き、疲れれば酒を飲みたくなり、しゃれた店より古い横丁のなじみの店に足が向かう。酒のアテも塩辛だのからすみだの。そしてエネルギーを補給するために肉を食べるということだ。

「残業は多い。仕事に疲れたときはレバーがたくさん食べたくなる。鶏レバーも牛レバーも豚レバーも好き。会社の男子ともホルモン屋や焼き肉屋に行きますが、男子より女子のほうが食べる」

「今はパンケーキよりナポリタンが好き。上野や御徒町の古い純喫茶に行って、ナポリタンを食べるのが最近の趣味」と、私のインタビューに答えた若い女性もいう。

横丁再生の事例


 古くて衰退した横丁を、新しい飲食店街に再生した例もある。典型が、吉祥寺駅前の旧闇市ハモニカ横丁だ。

赤羽、蒲田、立石…なぜ「横丁」が日本人を引き寄せ始めたのか:焼け跡のような現代日本のページです。ビジネスジャーナルは、連載、ジブリアニメハモニカ横丁吉祥寺の最新ニュースをビジネスパーソン向けにいち早くお届けします。ビジネスの本音に迫るならビジネスジャーナルへ!