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『おんな城主 直虎』、まるで手裏剣?菅田将暉の草履投げに批判殺到も、意外な真相が…

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『おんな城主 直虎』公式サイトより

 柴咲コウが主演するNHK大河ドラマ『おんな城主 直虎』の第40回が8日に放送された。視聴率は11.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)。物語の中心が直虎(柴咲)から虎松改め万千代(菅田将暉)に移ってからは2回目となる。前回は万千代が徳川家に仕えるまでを描いたが、今回からいよいよ本格的に万千代の立身出世物語がスタートした。

 草履番を任じられた万千代はまず、預かった草履に名札をつけておくことを思いつき、続いて草履を探しやすくするために棚を作ってみる。さらに、草履に名札を付けるよりもあらかじめ棚に名札を付けておけばよいのではとの直虎のアドバイスにもすぐに従う。現代の我々が見慣れた、記名式のロッカーや下駄箱と同じ発想である。

 ただ、たくさんの草履を預かるなら記名式の下駄箱を作ればよいではないかというのは、視聴者の誰もが当初から思っていたはず。あまりにも当たり前すぎる方法なのだが、なぜかドラマ上では万千代のアイデアと直虎のアドバイスが素晴らしい結果を生み出したかのようなに描写されていた。ごくごく当たり前の発想をドヤ顔で見せられても白けてしまうし、そんなに尺を使ってやることかという気もした。

 とはいえ万千代も、これだけでは「日の本一の草履番」にはなれないとの自覚があったのだろう。家康にその働きを認めさせるためにとんでもない手段を考えつく。下城する人が玄関に現れたら、棚から取った草履を地面に滑らせるように投げ、履き手の足元に正確にそろえるという技を編み出したのだ。正直言ってこれには驚いた。

 投げた草履が足元にシュッとそろうのは映像的にはおもしろいが、自分より位が高い人の持ち物を投げるのは無礼に思えるし、草履も傷みそうだ。確かに草履を正確に投げる技はすごいかもしれないが、徳川の家臣たちにしてみれば草履番が横着しているようにも見えるのではないか。いくら万千代の非凡な才を描くためとはいえ、この脚本はひどいのではないか――と思ったし、ネット上にも批判の声が相次いだ。だが、その後Twitterで草履投げは実在した作法だったとのツイートが出回り、批判の声はやんだ。身分の低い草履番が偉い人のそばに寄るのは失礼との考えから、離れたところから足元に草履を投げる風習があったのだという。

 とは言ってもこうした風習が確立されたのはおそらく身分の違いや様々なしきたりが明確化された江戸時代になってからだろう。当然この時代にはまだなかったと思うが、だからこそドラマ上は「草履投げ」を万千代が発案したことでつじつまが合う。史実上は「偉い人の近くに寄るのは失礼だから」という理由で行われていた草履投げを、「このほうが早いから」との理由で始めたことにしたアレンジもおもしろい。ほとんどの人が知らないと思われるマイナーな風習を巧みに取り入れた脚本は見事だ。今後描かれてゆくであろう万千代の立身出世物語の続きも大いに気になる。
(文=吉川織部/ドラマウオッチャー)

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