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木村隆志「現代放送のミカタ」

『刑事ゆがみ』、絶賛の嵐なのに視聴率最下位…裏にフジテレビの根深い問題

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神木隆之介
 平均視聴率は初回から7.6%、5.8%、6.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)に終わっている『刑事ゆがみ』(フジテレビ系)。プライムタイム(19~23時)で全国放送されている民放4局の連続ドラマのなかで最下位にあたり、その低迷ぶりは深刻だ。


 しかし、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)、クチコミサイト、「Yahoo!ニュース」のコメント欄などでは、絶賛を集めている。さらに、先日すべてのドラマを見ているコラムニスト2人と会う機会があったのだが、そろって「今期最高」と賞賛。私のもとには、フジテレビ局内からの「おもしろいのに、なぜ視聴率が上がらないのか」という悩ましい声も伝わってきた……。

 極端な低視聴率と絶賛の声。ギャップの正体はなんなのか。

浅野&神木が2つの目線で事件に向き合う


 絶賛の理由は、浅野忠信と神木隆之介のコンビで間違いないだろう。浅野が演じるテキトーだが観察眼に長けた弓神適当と、神木が演じる計算高くもまじめで一生懸命な羽生虎夫は、それぞれが魅力的であり相性も抜群。「羽生が視聴者に近い目線から事件を追い、弓神が独自の目線で解決に導く」という2つの目線を生かすスタイルが機能している。

 弓神が羽生を小バカにする、羽生が弓神に強いツッコミを返す、などの軽妙なやり取りも魅力のひとつ。殺人事件の深刻さをやわらげ、適度な笑いを差し込む構成は、「シリアスすぎるものは見たくない」傾向の強い現代視聴者にマッチしている。

 その世界観をつくり上げているのが、チーフ演出の西谷弘。これまで手掛けてきた『白い巨塔』『ガリレオ』『昼顔~平日午後3時の恋人たち~』(いずれもフジテレビ系)を見ればわかるように、シリアスとファンタジーの同居した独特な映像美が持ち味の演出家だ。

 今作の映像も文句なしにカッコイイ。『相棒』(テレビ朝日系)のヒット以降、相変わらず刑事ドラマが量産されているが、いわゆる“バディもの”としては最高峰ではないかと思わせる。

テレ朝の1話完結刑事ドラマをフジ風にアレンジ


 しかし、これほどの低視聴率には、それなりの理由がある。「フジテレビだから」なんて声も聞こえてくるが、問題はもっと根深いところにあるのだ。

 前述したように刑事ドラマは多く、そのほとんどが1話完結型。『相棒』『警視庁捜査一課9係』『遺留捜査』『刑事7人』『警視庁・捜査一課長』『緊急取調室』など、テレビ朝日の1話完結型の刑事ドラマシリーズが1年中放送され、視聴者に浸透しているなか、わざわざフジテレビの新作を選ぶ必然性は低い。

 また、テレビ朝日の刑事ドラマシリーズは20時台か21時台の放送枠であり、視聴者は中高年層が多いことで知られている。これはすなわち、『刑事ゆがみ』が放送されている22時台の刑事ドラマをそのまま見てもらえるわけではない、ということでもある。

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