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東京モーターショーはあまりにも論外な点だらけだ…ワールドプレミア乏しく開催意義消滅

文=萩原文博/自動車ライター

 だが、今後開催される名古屋モーターショーや大阪モーターショーにはランボルギーニやフェラーリをはじめとした高級車ブランドは出展される。その背景には、出展料の高さという問題もあるが、それ以上に東京モーターショーはメーカー(インポーター)での出展しか認めていないことがある。実際、名古屋モーターショーや大阪モーターショーには、販売するディーラーの出展が認められているため、さまざまな輸入車ブランドのクルマを見ることができる。東京モーターショーには、日本で販売されている輸入車を広く見られるように改善策を講じてほしい。

 筆者は、プレスデーの2日間と一般公開日のうち11月2日、合計3回モーターショーへ足を運んだ。プレスデーでは気にならなかったが、11月2日は駐車場にクルマを停めることが非常に大変だった。クルマの祭典に「公共交通機関で来場してください」というのは、はっきり言って論外だ。そもそも、アクセスが良いとはいえない東京ビッグサイトで開催しているのだから、クルマで来場したいと考える人が多いだろう。もっと駐車場の誘導をしっかりとしてほしいところだ。

 また、展示について筆者が数年前から気になっているのは、もっと小さい子供でも見やすいように導線や展示に工夫してもらいたいということだ。コンパニオン目当てで来る大人は今のままでも構わないだろうが、子供たちが近くでクルマを見て、触って、さらに興味を持ってもらえるようにブースのつくりを考えてもらいたい。

 社会科見学で訪れている小学生や中学生、高校生といった学生の姿が多く見られた。若者のクルマ離れを本気で防ぎたいのであれば、学生を優先した日を設けてもいいのではないかと思う。東京モーターショーが“世界三大モーターショー”と言われていた時代はもう過去のことだ。その栄光にすがって何も改善しないのであれば、自動車産業も中国にアジア圏の覇権を取られてしまうのは確実だ。それくらいの危機感を開催者には持ってもらいたいと思う。
(文=萩原文博/自動車ライター)

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