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LINE前社長のC CHANNEL、LINEと全面戦争

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「S ヘアチョークパレット」(「C Channel」より)

 無料対話アプリを手がけるLINEの前社長、森川亮氏が10~20代女子のための動画ファッションサイトを運営するC CHANNEL(Cチャンネル)を立ち上げた。検索して商品を購入する通信販売サイトで主導権を握れるかに関心が集まる。

 Cチャンネルは10月20日、資生堂と共同開発したヘアカラーを発売した。商品名は「S ヘアチョークパレット」、カラーバリエーションは5色で価格は各1058円(税込)。Cチャンネルのネット通販サイトで販売する。資生堂とCチャンネルはスキンケアやメーキャップなどの化粧品の共同企画も検討している。

 Cチャンネルは「女子が知りたい!」を1分動画で解決する新しい動画メディアだ。「クリッパー」と呼ばれるタレントやモデルが制作したヘアスタイル、メイク、ネイル、料理、ファッションなどの動画が毎日投稿される。動画は全世界で毎月6億回以上再生されているという。

 昨年、ネット通販事業に参入した。今夏にサマンサタバサジャパンリミテッドと提携し、有名モデルのミランダ・カーを起用した動画を配信。今冬に同社が市場に投入する新作バッグを先行販売する。気に入ればスマホアプリの画面にあるボタンからすぐに購入できる。動画を活用した提案型のネット通販だ。

最後発ながらネット動画通販に殴り込み

 森川氏は1967年、神奈川県に生まれた。1989年に筑波大学(第3学群情報学類情報工学専攻)卒業後、日本テレビ放送網に入社。青山学院大学大学院でMBA(経営学修士)を取得し、ソニーに転職した。2003年にハンゲームジャパン(現LINE)へ移籍し、07年に社長に就任した。15年3月にLINE社長を退任し、同年4月にC channel株式会社(設立は14年7月)の社長に就いた。

 Cチャンネルを立ち上げたのは、20代の頃に一緒に仕事をしたテレビ業界の仲間たちと「メディアをもっと面白くしたい」という思いを共有し、「若い世代を元気にしたい」との理由からだ。

 官報の決算公告によると、法人としての第1期(15年3月期)は売り上げ実績がない。資本金2150万円、純損失711万円からスタート。実質的な初年度にあたる第2期(16年3月期)は5億7500万円の純損失となった。資本金は12億700万円、資本剰余金12億600万円。株主資本を増強した。

 15年にアイスタイル、アソビシステムホールディングス、グリー、GMO VenturePartners、ネクシィーズ、B Dash Ventures、MAKコーポレーション、楽天が、16年にはTBSテレビやソフトバンクグループ、ジャフコなどが出資した。

 第3期(17年3月期)は資本金が37億1000万円、資本剰余金が37億800万円。合わせて74億1800万円の資金を調達したことになる。

 第3期から損益決算書を開示した。売上高は5億471万円。営業損益段階で18億3898万円の赤字、純損益は18億4225万円の赤字。累積赤字は24億2456万円に達した。

 女性の関心の高いテーマをクリッパー(動画を投稿する人)と共に撮影・制作し、日本および世界に向けて発信する動画サイトは軌道に乗ってきた。全世界で2000万人を突破した動画サイトのファンをネット通販に誘い込み、売り上げにつなげられるのか。これが最大の勝負どころとなる。

 スマホの普及で移動中などの隙間時間で利用できるようになったため、ネット通販市場は拡大した。成長市場だから当然、異業種からの参入が相次ぐ。通話アプリLINEはLINEショッピングセンターを開設。フリーマーケットアプリのメルカリはスマホアプリ内で商品を販売したい利用者がライブ動画を流せる仕組みをつくった。

 Cチャンネルは、大激戦のネット通販市場に最後発として殴り込んだかたちだ。はたしてネット動画通販の風雲児になることができるのか。

 森川氏は出資者の期待に応えるために、早期の株式上場を視野に入れている。
(文=編集部)

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