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『陸王』は『ONE PIECE』である

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ドラマ『陸王』公式サイトより

 19日放送の日曜劇場『陸王』(TBS系)第5話の平均視聴率が、16.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)だったことがわかった。前週の14.5%から2.3ポイントも大幅アップとなり、自己最高を更新した。口コミ評価も高く、今週話から見始めたという視聴者も多くいたようだが、今回は最初から最後までがクライマックスで、1秒たりとも見逃せないシーンばかり。これで新規視聴者の心もグッと掴んだことは間違いないだろう。最終話までには大台の20%超えも射程圏内に入ってきたといえそうだ。

 老舗足袋屋「こはぜ屋」が企業再起をかけてランニングシューズ“陸王”の開発に取り組むストーリーだが、前週までに“陸王・茂木モデル”の試作品を完成させ、茂木裕人(竹内涼真)を正式にサポートするという約束を取り付けるところまでが放送されていた。

 しかし第5話では、一度サポートを離れたライバル企業・アトランティスが再び茂木をサポートすると言い出し、さまざまな手を使って茂木に接触をはかってきた。一方の「こはぜ屋」は、陸王開発で生み出されたノウハウやシルクレイソールを駆使し、本来の商品「地下足袋」に反映させることで、新しいヒット商品を生み出すことに成功。実績もでき、銀行の融資も「これならなんとかなる」というところまでこぎつけたのだった。

 だが、過労がたたったのか、従業員で最高齢の西井冨久子(正司照枝)が持病の心臓病で倒れてしまう。さらに、シルクレイ技術者の飯山晴之(寺尾聰)までもが、昔お金を借りていた金融業者の闇討ちにあい、骨折などを負って約3週間の入院を余儀なくされてしまう。そして、その穴を埋めるべく奮闘したのが、従業員最年少の仲下美咲(吉谷彩子)と宮沢大地(山﨑賢人)だ。この、「年配者から若者へ」という技術継承のバトンタッチも、多くの感動を呼んだ要因のひとつだ。

『ONE PIECE』の展開と類似

 そして、第5話でもっとも視聴者の心を惹きつけたのは、銀行員・坂本太郎(風間俊介)の後を引き継ぎ「こはぜ屋」の融資担当になった大橋浩課長(馬場徹)の変化だろう。これまでは、何かにつけて「実績がない」と融資を拒み続けてきたが、現場で作業に奮闘する「こはぜ屋」従業員の姿を見て「将来性がある会社だ」と判断し、融資を通してくれたのだ。

 もちろん、ヒット商品が生まれ数字的にも結果が出たうえでの評価ではあるが、社長の宮沢紘一(役所広司)が望む融資対応ではなかったことに対し「力不足だ」と頭を下げるなど、今までの大橋では考えられなかったこと。そのうえ、最後には「“陸王”が完成したら買います」とまで言ってくれたのだ。この“ツンデレ”対応に視聴者からは「大橋も銀行員として仕事をまっとうしていただけなんだな」「ツンデレが最高!」「初めて味方をしてくれて嬉しい!」などと、喜びの声やグッときたという声が殺到した。

 大橋だけではなく、これまでも最初は協力を拒んでいたシルクレイ特許を持つ飯山晴之や、アトランティスに勤めていたシューフィッター・村野尊彦(市川右團次)を次々と味方に加えている「こはぜ屋」。その姿は、さながら人気アニメ『ONE PIECE』(フジテレビ系)で、物語序盤で主人公のルフィが一人ずつ味方を増やしていった時のようだ。また、宮沢社長が経理の富島弦三(志賀廣太郎)に、陸王開発についてとがめられた際の「いつか沈むとわかっているのに、何もしない船長がどこにいる!」と啖呵を切った発言も、常に大きな野望と仲間を抱えながらも前に進み続けるルフィのようだと感じた。どちらにも共通していえることは、「仲間」が大きな軸になっていることだろう。

 また、作中の「走り続けていれば負けではない」という言葉にも感銘を受けたという人が続出。毎回、さまざまなトラブルに見舞われながらも仲間と結束を固めていく“陸王チーム”の姿が、このドラマ最大の魅力となっているように思う。

 そして、最終的にアトランティスではなく「こはぜ屋」の陸王シューズを履いてレースに臨むことを決意した茂木。次回は、いよいよライバルの毛塚直之(佐野岳)との直接対決が待っている。陸王が完成した今、「こはぜ屋」にとっては、ここからが本当の正念場になるはずだ。期待膨らむレースの勝敗はいかに?

 来週の放送も目が離せない展開になりそうだ。
(文=絢友ヨシカ/ライター)

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