NEW
木村隆志「現代放送のミカタ」

『民衆の敵』、なぜ豪華キャストなのに盛り上がらない?悔やまれる設定&演出のミス

【この記事のキーワード】

, , , ,

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
民衆の敵~世の中、おかしくないですか!?~ - フジテレビ」より
 篠原涼子、高橋一生、石田ゆり子ら豪華キャストをそろえ、テーマは昨年の東京都知事選挙以来、話題を集め続ける政治。前期の『コード・ブルー~ドクターヘリ緊急救命~』が好結果だったこともあって、『民衆の敵~世の中、おかしくないですか!?~』(フジテレビ系)への期待値は高かったが、平均視聴率は9.0%、7.1%、7.5%、7.6%、6.9%、6.5%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と低迷している。


 ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)には「衆院選の影響をモロに受けた」「篠原涼子の演技がいつも同じ」「フジテレビが嫌われているから」などの声が挙がっているが、いずれも最大の理由ではないだろう。視聴者から敬遠されている理由は、もっとほかのところにある。

フジテレビならではの「極端な主人公」


 不振の理由として真っ先に挙げたいのは、主人公のキャラクター設定。「ごく普通の人が市議会議員になる」でいいところを、わざわざ「ダサくて、品がなくて、貧乏な主婦が市議会議員になる」という極端な設定にしているのだ。

 この極端な設定は、前期の『セシルのもくろみ』、前々期の『人は見た目が100パーセント』、前々々期の『嫌われる勇気』でも見られた設定で、フジテレビのドラマにありがちなものといえる。視聴者にしてみれば、極端な設定のため、スッと物語に入り込めないのだ。

 一方、今期のドラマで共感を集めている『陸王』『コウノドリ』(ともにTBS系)は、「ごく普通の人」が主人公。だから視聴者は主人公のがんばりに感動し、「応援したい」「見守りたい」などと感情移入できる。日常生活における問題という身近なものを扱っているにもかかわらず『民衆の敵』が共感を集められないのは、物語以前の問題があるのだ。

 さらに視聴者の感情移入を難しくしているのは、ある演出。これが制作サイドと視聴者の間に高い壁をつくっている。

「登場人物がカメラ目線で話す」演出に疑問


 それは「登場人物がカメラ目線で話す」演出。これはバラエティ番組、情報番組、報道番組などでは普通の演出だが、ドラマでは物語が分断され、視聴者の感情がリセットされてしまうため、ほとんど使用されない。視聴者にしてみれば、「それまで物語を見守っていたはずの登場人物から、いきなり話しかけられる」ことで戸惑ってしまうのだ。

 不可解なのは、このイレギュラーな演出が前期の『セシルのもくろみ』でも使用されていたこと。つまり、「女性の共感を集められなかった」という苦い経験を次のクールに生かせていないことになる。

 さらに気がかりなのは、『民衆の敵』の脚本を担う黒沢久子の存在。黒沢が今年手がけたばかりのウェブ配信ドラマ『東京女子図鑑』(アマゾンプライム・ビデオ)でも、同様のイレギュラーな演出があったのだ。

『東京女子図鑑』は、同時期に放送されていた同系統の恋愛ドラマと比較して、「『東京タラレバ娘』(日本テレビ系)、『突然ですが、明日結婚します』(フジテレビ系)よりもおもしろい」という声も多かった知られざる名作。

『話しかけなくていい! 会話術』

「話がうまい人」になる必要はない。無言でも、ひと言でも、人に好かれるための画期的コミュニケーション術!

amazon_associate_logo.jpg

『嵐の愛され力~幸せな人生をつかむ36のポイント~』

嵐に学ぶ人から好かれる、人を好きになれる人間力の磨き方。明日から使える36個の“○○力”。年齢・性別を問わずマスターできる。

amazon_associate_logo.jpg

『民衆の敵』、なぜ豪華キャストなのに盛り上がらない?悔やまれる設定&演出のミスのページです。ビジネスジャーナルは、連載、ドラマフジテレビ民衆の敵篠原涼子視聴率の最新ニュースをビジネスパーソン向けにいち早くお届けします。ビジネスの本音に迫るならビジネスジャーナルへ!