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買ってはいけないハム…実は一番おいしい食べ方

文=河岸宏和/食品安全教育研究所代表
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買ってはいけないハム…実は一番おいしい食べ方の画像1「Thinkstock」より

 今や、おせち料理は家庭でつくらず、予約注文して購入するものになってきています。それでも、せめてハムだけでも切り立てのおいしいものを食べませんか。

 お世話になった方に贈り物を贈る時にも、普段食べることができない、おいしいハムを選びたいものです。贈った相手から、「本当においしかった」と言われると、うれしいものです。

 ハムを選ぶ際に、メーカー名や商品名だけで決める方がいますが、商品を裏返して、四角い枠で囲まれた「一括表示」の中を確認すべきです。売り場のハムの箱に入ったセットは、箱ごとラップがかけられて、商品を裏返して一括表示を確認することはできません。

 そこで、売り場の方に伝えてからラップを破り、表示の確認をすべきです。しかし、メーカーによっては、売り場にある見本には、一括表示が添付されていないものもあります。そのような表示が確認できないものは購入すべきではありません。売り場の方に質問して、原材料表示、添加物の確認できる資料を見て購入すべきです。

ロースハムがお勧め

買ってはいけないハム…実は一番おいしい食べ方の画像2『知らないと危ない!ズルい食品 ヤバい外食』(河岸宏和/永岡書店)

 ハムには多くの種類があります。混合プレスハム、ショルダーハム、プレスハム、ベリーハム、骨付きハム、ボンレスハム、ラックスハム、ロースハム等の種類があります。これは商品の裏側を見ると、「名称」の欄に記載されています。

 3本セット、5本セットなどであれば、いろいろな味を楽しめますが、どれか1本を選ぶとすれば、ロースハムをお勧めします。ロースハムでも、白い脂肪がうっすらときれいに片側ついている商品がいいでしょう。そして、丸いケーシング(ロース肉を包んでいる薄い膜)に包まれていない、糸で巻いてある商品がお勧めです。

 ロースハムの原料はもちろん豚のロース部位で、肩から腰までの背中の肉です。丸くケーシングに詰められたハムは、ひとつの肉だけでなく、切れ端のロース肉をつないでいる場合があります。充填時に繊維の方向が変わってしまうケースもあるので、お勧めしません。

 JAS(日本農林規格)マークが付いている商品は、確かにある程度は品質が保証されていますが、実はJASにもランクがあります。特級、上級、標準とあり、特級のハムは添加物、植物性タンパク、卵タンパクなどの異種タンパクを使用していないので、ロース肉本来の味を楽しむことができます。

 地方のメーカーではJASを取得していない場合があるので、一括表示の枠を確認し、「原材料名」の中に豚肉以外に、「植物性タンパク」「卵白」「乳タンパク」などのタンパク表示のないものを選びましょう。添加物使用の有無を気にする方がいますが、添加物が気になるのであれば、そもそもハム自体を食べないほうがいいと思います。

マスタードもおいしいものを

 ロースハムを食べる際には、必ず肉の線維に対して垂直になるように切りましょう。はじめのうちは垂直に切っている場合でも、ハムが小さくなってくると向きを変えて切ってしまう方がいるようですが、そうすると食べたときに食感が「もそもそ」としてしまうので、最後まで同じ向きで切りましょう。

 ロースハムは薄く切ってそのまま食べてもおいしいのですが、厚く切ってフライパンで焼いてマスタードをつけて食べると、ちょっとした“ごちそう”になります。マスタードも、チューブに入ったタイプではなく、粒マスタードをつけることをお勧めします。

 贈り物をする際に、マスタードもセットにすると、きっと相手の記憶に残るはずです。
(文=河岸宏和/食品安全教育研究所代表)

河岸宏和/食品安全教育研究所代表

河岸宏和/食品安全教育研究所代表

1958年、北海道生まれ。帯広畜産大学を卒業後、「農場から食卓まで」の品質管理を実践中。「食品安全教育研究所」代表。これまでに経験した品質管理業務は、養鶏場、食肉処理場、ハム・ソーセージ工場、餃子・シュウマイ工場、コンビニエンスストア向け惣菜工場、卵加工品工場、配送流通センター、スーパーマーケット厨房衛生管理など多数。

「食品工場の工場長の仕事とは」

Twitter:@ja8mrx

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