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冬、風呂の湯温度は42度以上だと危険です

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「Thinkstock」より

 街がクリスマスムードに溢れ、忘年会など酒の席も増えほろ酔いで帰宅の途に着くことも多くなるこれからの時季は、自律神経も乱れやすく血圧が不安定になりがちだ。高血圧は自覚症状がないが命に関わるような病気を引き起こすことがあるため、「サイレントキラー」と呼ばれる。特に冬はサイレントキラーが放つ「ヒートショック」によって命を落とすケースもある。ヒートショックは誰にでも起き得る。回避するためには、その対策を知ることが大切だ。

 ヒートショックとは、急激な温度変化により血圧が大きく上下することが原因となり、心筋梗塞、不整脈、脳梗塞などが引き起こされることをいう。特に、入浴時にヒートショックが起きると急激な血圧低下で意識障害を起こし、溺れて死亡するケースもある。

 12月から1月にかけては、気温が下がり屋外と室内の温度差が激しくなるため、ヒートショックが起きやすい。過去10年のデータを見ても、入浴中の心肺停止は8月がもっとも少なく、12から1月はその10倍以上に上るほど多い。冬場の入浴は、特に注意が必要といえる。

 そんなヒートショックを防ぐ入浴方法は、以下の要領だ。

(1)入浴前に脱衣所や浴室を暖める… 温度の急激な変化が血圧を大きく変動させるため、温度差を小さくすることが望ましい。

(2)湯温は 41 度以下にする…熱い湯への入浴は、血圧の急降下を招く恐れがある。また、一般的に41度であれば、入浴前後の温度差によるカラダへのダメージは少ないと考えられる。

(3)浴槽に浸かる時間は10分以下にする…のぼせることで意識障害を起こす危険性が高まるだけでなく、脱水症状が起きると血流が悪化するため心筋梗塞や脳梗塞を引き起こす危険もある。

(4)浴槽から出る際はゆっくり立ち上がる…入浴により血管が弛緩しているため、急に立ち上がると脳への血流が滞り、めまいや失神を起こす危険性がある。

(5)食後すぐや飲酒後の入浴は避ける…食後や飲酒後は血圧が下がりやすいため、食後は2時間以上あけたほうがいい。また、飲酒後の入浴は避けるのが望ましい。

危険は入浴時以外にも

 ヒートショックの報告例がダントツに多いのは入浴時だが、寒いトイレや温度差のある屋内外の出入りなどでも起きることがある。また、中高年世代に注意喚起したいのが「サウナ」だ。働き盛りのビジネスパーソンにはサウナ愛好者も多いのではないだろうか。

 2003年、歌手の西城秀樹さんがサウナ入浴後に梗塞脳で倒れたニュースは当時話題となった。サウナは心筋梗塞、脳梗塞、不整脈などを引き起こす危険性がある。原因のひとつは、サウナで大量の汗をかくことにより脱水状態になると、血液中の水分が減少して血栓ができやすくなることにある。また、サウナ利用者の多くは、サウナから出た後に冷水を浴びるが、これがヒートショックを引き起こす原因となることがある。サウナを利用する際は、長時間の利用は避け、十分に水分摂取し、ゆっくりとクールダウンすることをお勧めしたい。

 入浴でリラックスすることはストレス解消にも効果的だ。ヒートショックを引き起こす危険を回避し、寒い冬こそ入浴を楽しみたいものだ。
(文=吉澤恵里/薬剤師、医療ジャーナリスト)

吉澤恵理/薬剤師、医療ジャーナリスト
1969年12月25日福島県生まれ。1992年東北薬科大学卒業。薬物乱用防止の啓蒙活動、心の問題などにも取り組み、コラム執筆のほか、講演、セミナーなども行っている。

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