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高橋篤史「経済禁忌録」

セクハラ創業者と対立で揺れる一部上場企業で、新たな重大トラブル発覚

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「JPホールディングス 第三者委員会調査報告書」より

 保育園運営大手のJPホールディングスをめぐる現経営陣と創業者との対立劇が収まりそうにない。11月22日に開かれた臨時株主総会の結果は会社提案・株主提案いずれも否決されるという痛み分け。対立劇の焦点は2年前に社長を突如辞任した創業者がセクシュアルハラスメント行為を行っていたかどうか。しかし、その陰に隠れてもうひとつ重要な問題がある。発行済み株式の約1.4%を保有する取引先持株会の議決権行使がこれまで適切に行われてきたのかという疑惑がそれだ。

 JPホールディングスは大和証券出身の山口洋氏が1993年に名古屋で設立。当初はパチンコ店におけるワゴンサービス事業が柱だったが、2001年に保育所事業に参入、現在は売上高のすべてを子育て支援サービスが占めている。そんななか、創業者の山口氏が社長を辞任したのは15年2月。後任にはやはり大和証券出身の荻田和宏氏が昇格した。

 社外に去った山口氏だったが、17年6月の定時株主総会で唐突に株主提案を行い、現経営陣との対立劇が始まった。山口氏は水面下で医薬品業界紙発行のじほう(東京都千代田区)や関西の著名投資家である王厚龍氏らの協力を取り付けており、共同保有割合は約31%に達していた。決議の結果はきわどいものだった。取締役の任期を2年から1年に短縮する定款変更案は可決に必要な3分の2に迫る62.1%、監査役選任案も過半数近い47.5%の賛同を集めたのである。

 8月以降、山口氏の陣営は市場で株を買い増し、10月には保有割合が35.2%まで上昇、そこで臨時株主総会の開催を請求した。突き付けたのは6月総会と同様の定款変更案と、現取締役1人の解任(3分の2の賛成が必要)と新任取締役1人の選任である。これに対し、会社側もほぼ同じ趣旨の定款変更案を対抗案として上程した。結果、定款変更は票が割れ、両者案とも否決。取締役解任は賛成が60.7%と、またしてもわずかに届かなかった。

 対立劇はまだまだ続きそうだ。JPホールディングスは来年6月の定時株主総会で取締役全員の改選期を迎える。勝敗ラインが過半数に下がるだけに、山口氏側が3度株主提案をぶつけて来る公算が大きい。

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