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『刑事ゆがみ』完璧な最終回…傑作すぎて「続きは続編で」的ラストでも批判ゼロ

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『刑事ゆがみ』公式サイト(「フジテレビ HP」より)

 浅野忠信主演の連続テレビドラマ『刑事ゆがみ』(フジテレビ系)が、12月15日放送の最終回で平均視聴率6.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。全話通して1ケタ台を推移したが、ドラマの内容は最後まで視聴者の心を掴んで離さなかった。

 同作は、主人公の刑事・弓神適当(浅野)とその相棒・羽生虎夫(神木隆之介)が、さまざまな難事件に挑むバディストーリー。前回、弓神が7年前に担当した「ロイコ事件」と通ずる殺人事件が発生すると、なんと彼が関与している可能性が浮上。その後、弓神は行方をくらませたのだった。

「ロイコ事件」は、小説『ロイコ』の作者・横島不二実(オダギリジョー)が物語の内容を模して、河合武 (渋川清彦)・伊代(酒井美紀)夫妻を殺害し、自身も焼身自殺をしたという事件。しかし、実は横島は生きており、7年前の事件で生き残った娘・氷川和美(山本美月)に接触していた。

 最終回では、横島が再び自身の小説『聖なる夜空にサンタが舞う』になぞらえた事件を起こそうとし、和美や羽生、そして弓神を拘束。女刑事・菅能理香(稲森いずみ)らが駆け付けたことで最悪の事態は免れたものの、横島は逃亡。弓神&羽生が横島を追う一方で、和美は“失っていた記憶”を取り戻し、菅能にすべてを打ち明ける。7年前、伊代を刺したのは武であり、そんな武をバットで殴り殺したのは和美だったのだ。

 そのほか、武が横島のゴーストライターをしていたこと、横島が伊代を強姦して生まれたのが和美だったこと、そして7年前の事件現場に一番に駆け付けた弓神が、和美を守るために横島の犯行として偽装していたことが明らかにされた最終回。思えば、これまでに同ドラマ内で起きた事件はどれも、その背景や加害者の動機などが綿密に描かれていた。「ロイコ事件」から続く今回の事件も、そういったものが複雑に絡み合って起き、しかもまさかの主人公によって真実が隠されていたという衝撃的な内容となっていた。

 ちなみに、横島は逃亡したままエンディングを迎えたので、インターネット上では「これは続編に期待!」と、大盛り上がりしている。続きを匂わせて終わるドラマは、一歩間違えると、ただ“中途半端なだけ”で炎上案件となるが、『刑事ゆがみ』は弓神や和美の中でひとつの決着がついており、ひと段落したといえよう。そのため、視聴者もスッキリできている。決して消化不良ではなく、単純に「もっと見たい!」と思わせるドラマだったのだ。

 また、素晴らしい原作、脚本を台無しにすることのなかったキャスト陣にも拍手を送りたい。特に、今作で女優としての株が一気に上昇したのは和美役の山本だろう。ショックで声を失っているという難しい役どころだったはずだが、山本は表情の演技で見事に感情を表現していた。最終回で彼女が見せた、痛ましい記憶に張り裂けそうになっている様子、それに耐えながら必死にパソコンのキーボードを叩く姿に、釘付けになった視聴者も多いようだ。

 一方で、ネット上には「フジテレビじゃなかったらもっと視聴率取れただろうな」と、悔しがる声も散見される。私も同意見だが、視聴率不振が続くフジテレビに対して「こんなに良いドラマをつくれるのか」と、見直した部分も大きい。だから今は、非常に良いドラマを見せてもらえたことに、ただ感謝したい。
(文=美神サチコ/コラムニスト)

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