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リカちゃん人形、抜本改革で完全復活…ベイブレードもバカ売れのタカラトミー、なぜ株価急落?

文=編集部

海外事業の失敗で苦境に

 2006年、トミーとタカラが経営統合してタカラトミーが発足した。トミー創業家の三代目、富山幹太郎氏がタカラトミーの初代社長に就いた。07年、グローバル化を目的に米投資ファンドTPGと資本提携し、ベトナムで生産拠点を立ち上げた。さらに、09年に丸の内キャピタルと資本提携した。

 10年3月期と11年同期には最終利益89億円を計上したが、その後は低迷が続いた。相次ぐファンドとの提携も不発に終わり、13年3月期は経営統合後、初めて最終赤字(71億円の赤字)に転落した。海外事業の不振が原因だった。

 11年、米玩具メーカー、RC2コーポレーション(現トミーインターナショナル)を520億円で買収した。買収をもちかけたのはTPGだった。タカラトミーの経営陣は買収に反対したが、富山社長は「親父を超えたい。米国にトミーの旗を立てたい」と主張して社内の反対を押し切った。

 だが、米国の玩具業界は、日本とはまるで違っていた。宣伝広告を一方的にFAXで送りつけられたとして、ユーザーからの集団訴訟に発展。14年に10億円の和解金を支払う破目に陥った。

 14年12月、タカラトミーはTPGとの資本提携を解消。TPGが保有する4%強の株式を29億円で買い戻した。74億円のCB(転換社債型新株予約権付社債)も買い取って消却。海外事業が不振のタカラトミーにTPGは見切りをつけて撤退したかたちだ。TPGとの提携で富山氏は高い授業料を払った。

 タカラトミーは、「トミカ」「リカちゃん」が定番商品だが、バンダイナムコホールディングス(HD)の「妖怪ウォッチ」関連の玩具の大ヒットに押され、男児向け玩具で苦戦した。国内・海外ともに苦境に陥った富山社長が、再生の切り札として招いたのがハロルド・ジョージ・メイ氏だった。ヘッドハンティング会社を通じてスカウトした。

BusinessJournal編集部

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